第144話 文ちゃんへのお礼で浴衣を買いに行く&七夕まつりに行くことになったよ

 さて、無事期末テストも終わり、東雲さんの誕生日パーティーは金を浮かすためにも、東雲さんの家で行うことになり、プレゼントは明日の土曜日にいつものメンバーでまた西武のロストで見繕うことに成った。


 という訳でその後に解散となり、俺は自宅に帰ってきたんだが、そこで文ちゃんが待っていた。


「あっちゃん、お帰りなさい。

 テストの結果はどうだった?」


「うん、ただいま。

 文ちゃんのおかげで今回もバッチリだったと思う。

 実際はテストが戻ってくるまではわからないけどね」


 俺がそういうと文ちゃんは笑っていった。


「まあ、大丈夫でしょ。

 なんたって僕が手取り足取り教えたんだからさ」


「まあ、そうだとは思うけどな」


 実際に文ちゃんは下手な大学生の家庭教師なんかよりずっとわかり易く丁寧に教えてくれるからテストだけでなく、普段の授業でも以前よりずっと理解しやすくなったと思う。


 そんな話をしていたらお母さんが玄関のドアを開けて顔をのぞかせた。


「あら?

 ちょっと遅いと思ったけど、二人して家の前で何をしていたの?」


 俺は苦笑しつつお母さんの問いに答えた。


「偶然家の前で文ちゃんに会って期末試験の出来はどうだったって話をしてたんだよ」


「はい、そうなんです」


 と文ちゃんが言うとお母さんはクスリと笑っていった。


「あら、そうだったの。

 でも、もう夕ご飯ができてるから中にはいりなさい。

 文ちゃんも良ければ一緒に夕食を食べていかないかしら?」


 お母さんがそう言うので俺は聞いてみる。


「今日の夕食のメニューはなんだろう?」


「今日はカレーにシーザーサラダとラッシーよ」


 という回答だったので俺は文ちゃんへ言う。


「というわけで、文ちゃんどうする?」


「せっかくだからごちそうになっていくよ」


 ということで俺たちは家にあがって夕食を食べることにした。


 俺は自分の部屋へいってカバンを置いて部屋着に着替えてから下へ降りていった。


 ダイニングテーブルには大皿に盛り付けられたシーザーサラダとじゃがいも、玉ねぎ、人参に加えてプチトマトになすとほうれん草が入った野菜たっぷりカレーとコップに入ったラッシーがおいてある。


「おまたせ。

 ん、美味しそう」


 俺がそういうとお母さんがたしなめるように言う。


「はいはい、じゃあ、早速みんなでいただきましょう。

 冷めちゃわないようにね」


 お母さんの言葉に続いて俺は手を合わせる。


「いただきます」


 そして文ちゃんも言う。


「いただきます」


 そして一匙すくってカレーを口に入れた文ちゃんが言う。


「あれ、中辛だ。

 あっちゃんカレーが中辛で大丈夫なの?」


 そう言われて苦笑する俺。


「いや、俺も高校生だし、カレールーの5段階評価で3の中辛くらいなら食べられるよ」


 そしてお母さんが言う。


「まあ、中辛って言っても実際は普通くらいの辛さだから大丈夫だけどこれ以上辛いのはだめでしょ?

 どっちかと言うとあなたは甘党なんだし」


「まあ、そうなんだけどね。

 やっぱりあんまり刺激が強い辛さとかは好きじゃないし」


 そしてお母さんが言う。


「でも確かに昔は一番甘い甘口じゃないと食べられなかったわね」


「いや、幼稚園とか小学校低学年ならそれ普通じゃないのかな?」


 俺がそういうと文ちゃんは笑っていう。


「小学校に上がってから給食のカレーとかは大丈夫だったの?」


「あー、給食のカレーね。

 最初は辛く感じたけどそのうち大丈夫になっていった気がする」


「やっぱり慣れってだいじなんだね」


 そしてお母さんが言う。


「そういえば期末試験の出来はどうだったって話をしてたって言っていたけど、実際どうだったの?」


「まあ、答案が帰ってくるまではっきりとは言えないけど、今回も出来はだいぶいいと思うよ。

 文ちゃんの教え方がすごい上手だからだけどね」


 それを聞いたお母さんは笑顔で言う。


「本当ありがたいことね。

 中間テストと同じくらい出来が良いって言うならまた全教科満点を取れるかもしれないわね」


「まあ、こう言っちゃなんだけど文ちゃんの通ってる高校は千葉県でも最上位の進学校だしね。

 うちの高校もそんなに低いほうじゃないけど」


 そしてお母さんが言う。


「そうよね。

 でもあなたを塾に通わせたり、家庭教師の先生に来てもらったりすれば月に3万〜4万円程度はかかるのが普通だし、文ちゃんにお礼をしないといけないわね。

 そういえば明後日に駅前の七夕祭りがあるし二人でいってきたらどうかしら?

 それに章浩が勉強を教えてもらったお礼に文ちゃんの浴衣を買って上げたら?

 そのお金は私が出すわよ」


 お母さんがそう言うので俺は少し考えた後答えた。


「明後日の日曜日の昼間に文ちゃんと一緒に浴衣を見に行って、夜にお祭りに行くってことかな?

  俺は平気だけど文ちゃんの予定とかは大丈夫?」


 俺がそう聞くと文ちゃんはうなずいた。


「うん、僕は大丈夫だよ」


「んじゃあ、明後日は浴衣とか履物とか巾着を見に船橋駅南口の呉服屋さんへ行こうか」


「うん、楽しみだね」


 というわけで日曜日の七夕の費は文ちゃんと買い物をしたあとで七夕まつりへ行くことになった。


 ちょっと予定外だがこういうのも悪くないかな。


 文ちゃんにはなにかお礼はしないと悪いかなとは思っていたし。


 予定


 土曜日:いつものメンバーで東雲しののめさんの誕生日プレゼントを買いにいく


 日曜日:文ちゃんと浴衣の買い物&七夕まつり


 7月10日:東雲しののめさん誕生日


 7月21日:新發田しばたさんと小規模同人イベントに参加


 7月29日:西梅枝さいかちさんとホタル観賞


 8月1・2・3日:文ちゃんと海


 8月5・6・7・8日:九重ここのえさんと山でキャンプ


 8月10日:文ちゃんの誕生日


 8月のお盆:白檮山かしやまさんとコミケ1日目2日目に参加


 8月20日:中垣内なかがいととプールデート


 8月23日:南木なみきさんと水族館デート


 8月26・27日:弥生ちゃんとTDR


 7月末と8月末:東雲しののめさんと宿題

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る