第125話 自作の衣装作成の心強い教師が見つかりそうだ
さて、家庭科の実習時間にハーフパンツを何とか完成させたものの、ウエストが小さすぎて自分ではけないということに作り上げてから気が付いてしまった。
きんちゃく袋やトートバッグは大きさを調整する必要はあまりないが、自前のコスプレ衣装を自分だけで作るのはやっぱり難しそうだと痛感した俺は自宅に帰ってから、お母さんに話をしてみることにした。
「ただいまー」
俺がそう帰宅のあいさつをするとお母さんはにこやかにむ開けてくれた。
「おかえりなさい。
夜ご飯はできてるわよ」
「うん、いつもありがとうね。
じゃあ着替えたらすぐ食べるよ」
というわけで自室で制服から部屋着に着替えた俺はダイニングに戻って夜ご飯を食べながらお母さんに話をする。
「そういえば最近、お母さんの体調はどう?」
俺がそう聞くとお母さんはにこにこしながら言った。
「あら、最近はすっかり良くなったわよ。
血液検査の結果も随分いいって先生も言ってくれてるし、肌も若々しくなったわねってご近所さんにも言われるし」
「それは何よりだね。
話は全然変わるんだけど、今度の夏休みに俺、先輩と一緒に漫画のキャラクターの衣装を自作して着ることになってさ。
家庭科部の部活動でミシンを使った縫物をしてるんだけど素人が自力で衣装を作るのは難しそうだし、だれかそういうのに詳しい人ってお母さんの知り合いにいないかな?
お母さん自身が詳しいなら助かるけど」
俺がそういうと母さんは少し苦笑して言った。
「あなたがまだ小さいときは私が服を作ったりしたけど幼稚園の時に”手作り服なんてお前んちは貧乏なんだって言われたー”って泣いて帰ってきてからはやってないのよね」
「あ……そうだったっけ……」
俺は覚えてないが俺がまだ小さい2000年代前半なら確かにそういわれてもおかしくない気がする。
このころはITバブルでちょっと景気が良くなっていたはずだからな。
「ああ、でも皐月姉さんはそういうの得意かもしれないわよ」
「皐月おばさんって弥生ちゃんのお母さんで、お母さんのお姉さんだよね」
「ええ、そうよ。
もともとお母さんのお母さん、つまりあなたのおばあちゃんは洋裁和裁に刺繍に編み物まで何でもできたのよ。
私も編み物や刺繍くらいなら今でもできるしね」
「編み物は秋冬くらいにはやるかもしれないからその時は教わるかもしれないけど、今は自作の衣装作りをしたいから皐月おばさんに教われるか聞いてみるね」
「ええ、そうしてみなさいな」
夜ご飯を食べ終わってから風呂に入ってさっぱりした俺は自室に戻りスマホの電話帳から”皐月おばさん”と書かれた名前をタップして電話をかけてみた。
「弥生ちゃんはともかく皐月おばさんに電話するなんてだいぶ久しぶりだし出てくれるかな?」
コールを何回かした後電話が通じた。
「あ、もしもしこんばんは
皐月おばさんですか?」
「あら、章ちゃん久しぶりね。
今日は一体どうしたの?」
「あ、はい。
実は夏休みのお盆に漫画のキャラクターが来ている服を自分で作って自分が着ることになって、それを作ろうとしてるんですが素人にはなかなか難しくて。
そういったことに詳しい人はいないかお母さんに聞いたら皐月おばさんなら詳しいかもって教えてくれたんで。」
「あら、そうだったのね。
漫画のキャラクターが来ている衣装を作ったことはないけど、私や弥生が着る服とかバッグ、小物なんかを作るとかはしているからアドバイスはできるかもしれないわ」
「あ、それはすごく助かります。
では再来週以降の土曜日か日曜日に教わりに行ってもいいでしょうか?」
「ええ、私は大丈夫よ。
再来週の日曜日でいいかしら?
それなら弥生もいるし二人で教えることができると思うわ」
「あれ、弥生ちゃんも洋裁とか得意なんですか?」
「ええ、私の影響であの子も自分で自分の服を作ったりもするわね」
「なるほど、それは頼もしいですね」
「じゃあ、弥生にも伝えておくわね」
「はい、よろしくお願いします」
とりあえずこれで完全独学じゃなく自作使用に詳しい人に教わって衣装作成ができそうだな。
予定
来週土曜日:文ちゃんとバラ園でデート
来週日曜日:剛力君と買い物
6月25日:広瀬君の誕生日
再来週の日曜:皐月おばさん&弥生ちゃんに洋裁を教わる
未定:
7月10日:
7月21日:
7月29日:
8月1・2・3日:文ちゃんと海
8月5・6・7・8日:
8月10日:文ちゃんの誕生日
8月のお盆:
8月20日:
8月23日:
8月26・27日:弥生ちゃんとTDR
7月末と8月末:
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