第90話 バレーボールの練習に付き合ってくれた中垣内や南木さんにお礼として家庭科部の活動に誘ってみたよ
昼休みにスパイクを打つ練習をしていたら、午後の授業の予鈴もなったので、そそくさと練習は切り上げることにする。
「そういえば今日の放課後は部活があるから、練習は出来ないのよね?」
「試験準備期間から試験期間は部活動できなくて久々だしな。
あんまり部活をさぼるのもどうかと思うんで、今日は参加しておきたいんだよ」
「そう……」
何となく寂しげに言う
「あー、昨日や今日とかにバレーの練習の仕方を教えてくれた礼って事で、
「え、いいの?」
「ダメとは言われないんじゃないかな?
えっと、
俺がそういうと
「私も参加していいのですか?」
「うん、まあ、今日は何を作るかによるけど、何なら作ったものを食べながら会話に加わるだけでもいいと思うし」
俺は
『今日の部活動にクラスメイトをつれていってもいいですか?
後、今日は何するんでしょうか?』
『もちろん大歓迎だよー
きょうはチョコケーキを焼こうと思ってるけどどうかな?
何か作りたいものがあるなら、そっちでいいけど』
『いえ、俺はそれでいいですけど、ホワイトチョコがあると嬉しいです。
あと、なにかケーキに合いそうな飲み物もあった方が良いかもしれませんね』
『了解・
じゃあ、コンビニでホワイトチョコとペットボトルの紅茶とかコーヒーでも買っておくね』
『了解しました』
んで、話もついたので二人に伝える。
「よし、先輩の許可も確認したし、安心していいと思うよ」
「んじゃ、私も行く!」
「では、私も参加させてもらいますね」
「了解、じゃあ二人とも、放課後よろしくな」
「ええ、すこしは期待しておくわね」
「よろしくお願いします」
というわけで、放課後に俺たちは家庭科実習室に向かった。
今回は 俺と
そして、
「お久しぶりです、
俺がそういうと
「こんにちは、そちらの二人が今日のゲストかしら?」
「ええ、こちらが
俺がそういうと
「
本日はお邪魔させていただき、ありがとうございます。
どうぞよろしくお願いします」
「はい、私は
よろしくねー」
そして
「あ、あの、
「あ、そんなに緊張しなくても大丈夫よ。
私は
「あ、は、はい、よろしくおねがします」
「では、今日はチョコケーキづくりですね」
「はい、ホワイトチョコはありましたか?」
俺がそういうと
「ええ、大丈夫ですよ」
「有難う御座います」
俺が今日作る予定なのはコーヒーやココアを使った生地に、ビターチョコレートクリームのビターチョコケーキと卵白を使ったホワイトケーキ生地にホワイトチョコレートクリームのスイートホワイトチョコケーキ。
ケーキ生地の作り方はロールケーキと同様に卵でメレンゲを作り、砂糖や牛乳、小麦粉。コーヒーやココアパウダーなどを入れてオーブンで焼き、クリームはホワイトチョコレートを細かく刻んで耐熱容器に入れ、クリームチーズや生クリームを加えて、レンジで加熱して、溶けるまで混ぜてから冷ます。
それぞれのケーキ生地にクリームを塗り、最後にチョコレートの平らな面を上にして、ピーターで削ってまぶすことでケーキは完成だ。
ケーキを作ってる間
「はたぴっぴは、バレーボールはへたぴっぴだけど、料理は上手だよねぇ」
「
「それが私だもん」
「さて、ケーキも仕上がったし……とりわけて……」
俺がそういうと一番最初に手を出したのは
彼女はホワイトチョコケーキをパクりと口に入れて言った。
「やたー、じゃあさっそく、あぐ……おおー甘くておいしー。
はたぴっぴ、ストレートティーちょーだい」
「へいへい、かしこまりましたお嬢様」
俺が紙コップに冷えたペットボトルのストレートティを入れると
「ん、紅茶に合うなぁ」
「それは何より」
その後、俺の袖をちょいちょいと引きながら、周りから俺に隠れるように
「わ、私にもケーキと紅茶をとってよ」
「ん、何がいい?」
「ビターチョコにミルクティー……」
「了解」
俺は
「ん、確かに美味しい。
バレーボールも最初は下手だったけど、結構上達したし……あんたって結構器用なのね」
「んー、俺的にはそうでもないとは思うけどな」
なにしろなんでもできるふみちゃんという幼馴染が居るからな。
そして
「なるほど、甘いホワイトチョコのケーキと、ビターなチョコケーキ。
見た目も対照的ですしこういう作り方も面白いですよね。
私はメレンゲの立て方が足りなかったかも」
「ああ、ちょっと生地が固めかもね。
メレンゲの丁度いい立て方ってなかなか難しいから、結局何回もやって慣れるしかないんだけど」
「そうなんですね。
うん、私も頑張ってみます」
そして
「ふふ、甘いものを食べると幸せな気分になれますよね」
「確かにそうだよな」
チョコケーキがみんなに好評な様で良かったよ。
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