第7話 郊外オリエンテーションで同じ班になるだろうもう一人の女の子はだいぶギャルっぽいな
さて、俺、
「みんなー、おっはよー」
そしてその子は
「なんかみんなして面白そうな話をしてる?
あたしもまぜてよー」
軽いナチュラルメイクに、カラコン。
そしてハイトーンの巻き髪はいかにもギャルっぽい。
「ええと……確か
俺がそう聞くとやはりにぱっと笑って彼女は言う。
「そだよー。
あたしは
まあ小百合なんていう柄じゃないんだけどねー」
「まあ、初見だと間違いなくギャルにしか見えないな。
俺は
ギャルっぽい子っていうのは基本タメ口で、しかもめちゃマシンガントークなんだよな。
しかも意味が分からんあだなつけて来たりするが、そういえば”前”にも”ハタピ”と呼ばれてたことはあったな。
ギャルはなんとなくアホっぽいと思われがちではあるけど、ノリがよく雰囲気を明るくしてくれるのでムードメーカーとしてその場にいると雰囲気がめちゃんこ明るくなるのも事実。
しかも、あんまりものおじはしないから、初対面の人がいる集まりでも、ノリですぐ仲良くなってしまえる場合も多い。
まあ、言いたいことを全部言わないと気が済まない所があったり、距離感が最初から近すぎて苦手という人も多いようではあるけども。
でもまあよく話を聞いてみれば実は真面目で優しい、いい子だったする事も多かったりする。
「僕は
俺と広瀬君が自己紹介したところで
「えりちんは知ってるから自己紹介なしでいいよー」
「あ、うん、ありがとうございます」
で
「んで、はたぴっぴはヤリチンだって話?」
「おーい俺はヤリチンじゃないぞ。
それどころか見た通りの彼女いない歴=年齢の非モテなんだけどね。
っていうかはたぴっぴっていったいどこから出てきたのさ?」
俺がそういうと
「おや、百戦錬磨の天然ジゴロで女泣かせのスケコマシだと思ったんだけどねー」
「お前らの目は節穴かーい」
「んで、はたぴっぴ?って呼んだ理由?
んー、べつに深い意味はないけどなんとなくノリで?」
「ノリなんかーい!」
「ちなみにあたしってかわいいと思う?」
で、まあ、かわいいかどうかと聞かれれば
「うん、
多分女子の中では、
ただ男子は逆に
「へぇー。
それはまたなんで?」
「女の子目線のかわいいと男目線のかわいいは往々にして正反対なんだよね。
茶髪のゆるふわヘアにナチュラルメイク、おしゃべり上手で明るい活発な女の子のほうが女の子にはかわいいと思われてると思うけど、黒髪ストレートのすっぴんでおとなしそうな女の子のほうが男は好きなやつが多いと思う」
俺がそういうと
「それはなんでまた?」
「大概の男は大和撫子っぽい内気に見える女の子のほうが話しやすいって勘違いするから。
男は口では勝てないからね。
もっとも実はそっちの方が会話が続かない可能性が高いんだけども」
「おおう、よくわかってるねぇ。
さすが天然ジゴロで女泣かせのスケコマシのはたぴっぴだね」
「だからスケコマシちゃうって!」
俺と
一体なんでこんな漫才じみたやり取りを俺はしてるんだろう?
などと馬鹿なことを言っていたらHRがはじまってしまった。
まあ、校外オリエンテーションのメンバーはこの4人組で多分よさそうだな。
俺がずっといじられっぱなしになりそうで、少し頭が痛くはあるがまあお通夜みたいな雰囲気になるよりずっといいだろう。
もうよく覚えてないんだが”前”は全然会話とかなかったせいでボッチオタクになっちまった気がするからな。
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