第3話 制服の洗濯やアイロンがけに手入れなんかも大事だよな

 さて学校が終わって家に帰ってきたので制服は脱いで部屋着に着替える。


 そしてブレザーとスラックスをハンガーにかけて消臭スプレーでにおいを消し、布目に沿って軽くブラッシングして汚れを落とす。


 ブレザーはともかくスラックスは肌に直接触れるので週末には洗濯するけどな。


 シャツの衿と袖口はどうしても汚れやすいので、酵素入りの洗剤をつけて脂を溶かしてから洗濯機に入れ、ワイシャツは汚れがよく落ちるように、裏返し洗濯ネットに入る大きさに畳んでから入れて洗濯をする。


 洗剤と漂白剤と柔軟剤を所定の場所へ入れて、手洗いコースを選び、脱水時間を30秒ほどに短く設定してやればシワも少なくて済む。


 コスプレが汚れたら洗濯をするのが普通だったのでこういった洗濯にはなれてしまったよ。


「お母さんアイロンとアイロン台ってどこにあったっけ?」


「え、洗濯だけでなくアイロンも自分でかけるの?」


「うん、大事でしょアイロンがけって」


「そうなんだけどね。

 本当にどうしちゃったの?」


「まあ高校生にもなれば人目も気にしないといけないと思うからね」


「確かに中学生までとは違うわよね」


 いや、前は脱ぎっぱなしに散らかしっぱなしで洗濯はお母さんに全部丸投げだったんだけどさ。


 脱水まで終わったら洗濯機から早く取り出し、軽く乾燥機で乾燥させこちらもすぐに取り出し軽く形を整えてからハンガーに吊り干しをする。


 あとはしばらく放置だな。


 夕食をとり、風呂に入って、予習を軽くしたらシャツをハンガーから外してアイロンがけ。


 アイロン台の上において霧吹きでシャツを軽く湿らせてから、アイロンをかける。


 アイロンのスチーム機能だけでは繊維にしっかり水分が行き渡らず、しわが取れにくかったりするので、霧吹きを使う方がいいんだな。


 そしてアイロンをかける前に、生地全体を手で押さえて伸ばし細かいしわを取る。


 これをやらないと、生地が緩んでしわが入りやすくなってしまうのだ。


 そしてアイロンをかけている時は、ワイシャツのアイロンをかけている手とは逆の手で生地を引っ張りながらアイロンをかければしわがきれいにとれる。


「まあこんなものかな?」


「あら、すごくうまくアイロンをかけられてるわね」


「今はお手本になる動画とかいっぱいあるからね」


「お母さんの時にはそんなものはなかったから便利になったものよね」


 まあ実際はイメクラでひたすらアイロンがけをやっていたから慣れてるってだけなんだけど。


 これで服装での清潔感を保つことに関しては問題ないだろう。


 ここら辺、特に男は気にしてないやつ多いんだけどな。


 おかげでとれたボタンやホック、外れたファスナーの交換とかもめちゃ得意になっちまったよ。


 コスチュームは大事な商品だからあんまりしわだらけとかじゃみっともないしな。

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