第18話 輿入れ(7)


「リュウビとひとつになれて……幸せです」

「ミズキ」

「これで私……もうリュウビのお嫁さんなんですね」

「……おまえはどこまで俺の心を鷲掴みにする」


急に私の中で圧迫を感じた。


「っ!」

「おまえがあまりにも可愛いことを言うものだから……おまえの中の俺が益々膨らんで行く」

「っん……あっ」

「あまり煽るな。初めてだから優しくしてやろうと思ったのに……出来ぬではないか」

「ひゃ、あっ!」


急に持ち上げられた太腿。少し浮いたお尻にひんやりとした水の気配を感じた。


「ミズキ、堪えてくれ」

「!」


中に収まっていたモノが少し引き抜かれる感じがして、だけど直ぐにグッと押し込まれた。


「ふっ、んんっ」

「あぁぁん! あっあっ……あぁぁっ」


リュウビの激しい腰使いがガンガンと私の中を突きまくる。


「はぁ……ミズキ……ミズキッ」

「ゃ……あ……こ、壊れ……ちゃ」

「壊れぬ。──んんっ、はぁあ、あっ」

「ひぃ、ん! ……あ、あっあっ」


グチャグチャと卑猥な音が響く。


周りの静かな空間に吸い込まれる様に響いては無音になる。


隙間なく密着する私とリュウビの体は熱く、まるでひとつに混じり合いそうなくらい重なった。


「出すぞ……おまえの中に…っ」

「はぁん、あんあんっ」


もう意識が飛びそうなくらい何も考えられなかった。


ただ私の中はもどかしい程に震えて、何か大きな波が来るような気がした。


「ん……ミズキもそろそろだな」

「な……何が…っ。何か……おかしな感じが」

「そのまま溺れろ。俺の全てに──ミズキ」

「っ…! ぁ……あぁぁ──!」


私の奥深くのそのまた奥に何かがまったような気がした瞬間、ブルッと私の体は痺れ、そしてそれは奥底を中心に全身へと駆け巡って行った。


ドクドクと私の中に何かが注ぎ込まれる感覚。


(あ…っ)


それは温かくて愛おしさが込み上げて来るもの。


「っ……ミズキ」

「……ずっと……ずっと待っていました」

「……」

「あなたが迎えに来るのを……この時を……ずっと……」

「……そうか、待たせたな」

「……」


それは私が口にした言葉だけれど、私自身が考えて吐き出した言葉ではなかった。


だけど言葉にして酷く安堵した気持ちになった。


私の中に注ぎ込まれたものはあっという間に私の胎内に吸収された。


私にはそれを待ち望んでいた者の歓喜の声が聞こえた気がしたのだった──。



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