零1

青森に来て、書道教室をはじめました。


武の家は広いので、室内でもできます。

さらに、書道のコンクールというものにも応募したりと、わたくし励んでおりますの。


「れんちゃん、こんなに習字できたのか〜すごいなぁ」


武は褒めてくださいます。嬉しいですわ!

道場もたまに、わたくしも御一緒にさせてもらい、楽しくすごしておりますの。


ご飯も作って、お父様にも食べてもらえて…わたくし嬉しいですわ!


「ねぇ、れんちゃん?」


「はい」


武と一緒のお布団に寝ておりますの。一緒にお布団を敷いて準備するのです。


「あのー、なんだっけ…」


「はい?」


「あー、うーん」


武が考えてます。なんのことでしょうか?


「あ、生理…って」


「はい?」


「いつ…いや、僕と会ってからは…ない、よね?」


「ええ」


「たぶん、妊娠してる、よ?」


「…!?え!わたくしが?」


「うん、…というか、子供作る気満々でしたんで…」


「あの、わたくし、どうしたら?」


「明日、病院行こうか」


「はい、わかりましたわ」


「よし、寝よう」


「あの、一緒に行ってくださいますか?」


「もちろん。さ、寝るよ」


武は少し不安そうな顔をしたので、わたくしも少し不安ですわ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る