15

「れんこちゃんは着物好きなの?それともあーれーをしたいのかい?」


「違いますわ!」


帰って早々、くそ親父は変態発言。


「おい、離れに住め」


「なに!それは女の子連れ込み放題じゃあないかー!」


「連れ込めば?勝手に」


「そうやってどこでもお楽しみしよーって話か?ん?そうか?」


「黙れよじじい」


「まぁ、喧嘩なさらないで!」


れんちゃん、そうじゃないんだよ。

とりあえず親父を離れへとおしやった。


「ようやくゆっくりできるね。それにしても着物似合うね。いつも着てたんだね」


私服と言ってた着物である。


「ええ、ありがとうございます。あの…わたくし…」


「ん?」


「お母様と話すのが怖かったのですわ。武が、すごく頼もしかったですわ」


「そう?じゃ、その分れんちゃんに癒してもらおっかな?」


「わたくしに、できますか?」


「うん。その着物を脱がしたい」


「え?」


「この帯を引っ張ればいいかな?」


「え、あの…武」


「どうなってんだ?れんちゃん、こんなややこしいの着てんの?」


「武、着物を着たことはないんですか?」


「あるけど、女の子のはわかんないねぇ」


あーあ、自分はやっぱりくそ親父の子供なのだと実感してしまう。


「武?」


「ここは親父がきたときうざいから、部屋行こう」


はだけさせたけど、自分の部屋に移動する。軽いからいくらでもお姫様抱っこできる。


「え、れんちゃんブラジャーしてないの?」


「ええ、着物のときは…」


「えーまじかぁ。やだなぁれんちゃんのは僕のなのに」


「まぁ、そんなことは…」


「れんちゃんは、かわいいから毎日でもしたいな」


「あっ、あの、武。わたくし、武になら、なんでもしてほしい…ですわ」


「言ったな〜」


だめだ、もうクソ親父と同じになってる。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る