福岡

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「あなたのことは調べさせました。青森で柔道の道場をしているとか?お父様の跡取りですって?高校はこの辺りで有名な柔術の先生に習うため。柔道の大会で優勝経験がおありとか?くだらない」


「わたくしは…!どうしても、武さんが…武さんと一緒にいたいのですわ」


「お母様、私は師範の資格もあります。なので、道場の運営はなんの問題もございません。れんこさんには書道を仕事としてもらいたいです。ですが、それはどこでもできることです。私がれんこさんの躑躅姓に入りますので、躑躅の名は廃れません」


「あ、あなたは!わかっていないわ。お金もない貧乏人ですからねぇ!」


「お母様!私は…躑躅の名を広めます。必ず。ですから、この名を穢すようなことは決してありません。誓いますわ。跡継ぎも、必ず男の子を産みますわ!」


「な、なにを…!」


「私は、青森で活動致します。結婚しますわ」


「お金もないのにどうするっていうの!れんこはまだ16なのよ!」


「お母様、れんこさんのことはお任せください」


「…2度と顔も見たくないわ!れんこ、あなたがその名をもし汚したならば、躑躅から追い出します」


「構いませんわ」


福岡の、れんこ自宅は修羅場になった。が、そのまま青森へ帰ることに。れんこ宅に行ったのはかけおちしてから、1週間は経ってたかな?お父様から連絡があって…話をしようと言ったけど、結局仕事で来れなくて。電話ではいいよって言ってた。


「いやぁーお母様怖いなー」


「お父様は電話では認めておりますのよ?お母様は頭が硬いのです」


「…そうなの?とりあえず、一緒に住もうね。まぁ、親父をまずは追い出そう…離れに」


「武のお父様、うちのお父様とは全く違いますわ」


「いや、たぶんどこの父とも違うかな」


れんこの家からたくさんの書道道具と着替えを持ち出した。二人とも力持ちでよかった。しかし、こんなに新幹線には乗らないので、宅急便で送った。


そうそう、れんこの家の掛け軸?は自分で書いてたようだったけど、すごかった。


日本語?


というか、書道家になるのか…。


今まで柔道部でしか見たことなかったから、字なんて見たことなくて…いや、れんこの家ってかなり金持ち?


何にも知らない…。


というか、知ろうとしなかった。


れんちゃんって実はすごい人なの?


書道教室レベルじゃねーよー

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