第2話 好感度2
次の日。俺は少し期待しながら登校した。
もしかすると、登校した途端に氷川の反応が変わっているかもしれない……そう思ってしまっていたのである。
別に、氷川に好かれたいというわけではなく、自分が作ったアプリの効果がどれほどのものなのかを知りたかったというのが大部分の気持ちではあるが。
そして、実際に登校してみると……まるで予想外の状況であった。
氷川は……俺にまるで反応しなかった。こちらに振り向こうともしない。
俺は思わず氷川のことを見てしまう。と、氷川がこちらを向いた。
「……何ですか?」
苛立たしげな顔で氷川は俺のことを睨んでいる。
「あ、いや……なんでもない」
俺がそう言うと氷川は「チッ」と舌打ちをして、氷川との会話は終了する。
……いや、まだだ。まだ二日目だ。増えた好感度だって、まだ「2」としか表示されていない。
俺は自分を納得させて、その日は落ち着くことにした。ちなみに、結局、放課後まで、氷川からは特になんの反応もないのであった。
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