第1話 2-3
「チッ! バレちまったか・・・」
イタズラ犯の娘(以下X女)は観念した様子だ。
ところが、
X女「ったく、姉貴だからって調子こいてんじゃねーぞッ! 同じ日に生まれたくせによぉ」
と、推理をした娘(以下Y女)に向かって逆上を始めた。
X女「昨日てめぇがあたしのお菓子を勝手に食いやがったのが悪ぃんじゃねーか」
つまり、雪だるまへのイタズラはお菓子を食べられたことへの腹癒せだったということだ。
Y女「まだそのことを根にもってたの。なるほど、それであたしが疑われるように仕向けたのね」
X女「フンッ」
イタズラ娘は鼻で笑うと、
X女「そういやおめぇも余計なこと言いやがってッ」
と、推理をした娘とはまた別の娘(以下Z女)に向かって叫んでいた。
X女「その便器に向かったケツの穴みてーな口からベラベラしゃべりやがってよぉ。
あんなこと言うからばれちまったんじゃねーかよッ」
と、さらに捲し立てる。
Z女「だってリビングの窓から見えちゃったんだもん・・・」
X女「何が、だもん、だ。あぁッ? かわいこぶってんじゃねーぞぉ、このボケ畜生がァァアーーッ!」
イタズラ娘は「別の」娘に襲いかかろうとした。しかし、寸前のところで怜希が
その腕を掴んだ。
「乱暴はいけません!」
強く厳しい口調で言い放つ。
「一体何なの? さっきから黙って聞いていれば」
X女「あぁッ? るせぇぞぉ、このくそババアーッ!」
怜希に対してもイタズラ娘が逆上する。
「なんですか、親に向かってその口の利き方は! それにその汚い言葉づかいもやめなさいッ」
X女「これが人間の本性じゃねーかッ! 偉そうに説教垂れてんじゃねェぞォォオーップ!!」
イタズラ娘は掴まれた腕を離そうとして暴れ出したが、
間もなく怜希によって取り押さえられた。
腕は依然として掴まれたままだ。
そして次の瞬間には、
パチン
と平手打ちが飛んでいた。
「悪い子はお仕置きです」
X女「ひいィィィィィーーーッごめんなさぁ~い、お母様~~ッ。
あなた様のおっしゃる通りでございました。改心します。ひれ伏します。お手伝いもします。
あたしが悪うございました。だからお仕置きのビンタだけはやめてくださいイイイイイィいいいい~~~」
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