第55.5話
「「ただいま〜」」
私たちは多くの荷物を持って玄関をくぐる。これでも2回目なのだ。ショッピングモールで、一回じゃあ無理だったのに家に帰ったら、あら不思議持てるようになりました。みたいなことは起きなかった。
私たちはまず、運んだ荷物をリビングに持って行ってから、活動を開始する。今日の晩ご飯はファミレスで美味しくいただいてきたので、もう晩御飯の時間の心配もない。
だから、私たちは早速今日買ってもらったの物たちを開け始める。しかし、その前にランドセルの準備だ。おばあちゃんとおじいちゃんに買ってもらった、ピカピカのランドセル。
実は、まだ家で背負ったことはない。家に持って帰ってきただけで、開けてみるのは他のものが、揃ってからの方が良いだろうってことになったからだ。
ということで、私たちは大きな箱を運んでくる。そして、全部の準備が終わったので開封&準備の儀のスタートだ。
「「わぁ〜」」
ランドセルと二度目の対面を果たす。売り場で見るのとは全然違う。家にあって自分のものということで、こんなにも変わるもんなんだね。
箱から出したばかりのランドセルを開けて、包み紙や型がぐずれないように詰めてある紙を出していく。
全て出し終わった後、私たちはまた感嘆の声を上げる。さらに、この作業を絵の具セットやら体操服やらで繰り返し、全部開け終わる時には部屋が、ぐちゃぐちゃになってしまっていた。
お母さんやお父さんがいるのになぜ?と思うだろうが、それは今両親が手にしているカメラが全てを語っている。多分あの中には私たちが、いろんなものを開けているシーンが詰まっているのだろう。
まだ、ニコニコ笑顔で写真を撮ろうとしているお母さんたちを止めて、さらに準備を進める。
次は、名前を書いてもらう作業だ。まだ、私たちが字を書くのは早く変な形になってしまう。流石にそれが6年間も残るのはなんか恥ずかしいので、書いてもらうのだ。
私はお母さんと、結心はおとうさんと道具を確認しながら名前を書いていく。名前が書き終わった道具たちは、ちょっと前に買ってもらった、棚にきれいに詰めていく。
棚の3分の2が埋まったぐらいで、道具に名前を書く作業も終了し、一息つく。残りは学校でもらう教科書とかのスペースになることだろう。
あと家でやらないといけないことは、入学式の時に持って行く荷物を準備することだ。お母さんの言ったのもをランドセルに詰めていく。全部終わったら確認をして忘れ物がないようにする。
流石に私でも初めての登校で、忘れ物は恥ずかしすぎるもんね。
小学生になるための準備を済ませた私たちは、入学式への期待を大きくしながらその日を楽しみに待つのだった。
〜小学生になる準備完了 1時間〜
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