第50.5話
「えっ?ほんと?」
「うん、本当。響くんから無事産まれました。陽華も赤ちゃんも良好だって、これで響華ちゃんもお姉ちゃんだね」
「しゃしんってあるの?」
お母さんと響華ちゃんが話をしているのだが、待ち切れなかったのか結心がお母さんに質問する。けどその質問に響華ちゃんも、目を輝かせているので気になっていたのだろう。
「あるよ。じゃじゃーん、これでーす。可愛いでしょ、私たちは女の子ばっかりで、男の子いないから、色々気になるわ」
「かわいいねぇ。めとかひびきくんにそっくりだね。おとこのこなの?」
「あれ、結笑と結心には言ってなかったっけ?響華ちゃんはお姉ちゃんで、弟が出来たんだよ。えっと、名前は
男の子なんだ。お母さんも言ったけど、私たちは3人姉妹だから女の子ばっかりだけど、男の子って違いもあるだろうからどうなんだろうね。今までなら、たまに私たちのお古とかが響華ちゃんにもらってもらうこととかあったけどそんなこともできないしね。
響くんと陽華さんはこれからやらないといけない事が多いよね。まぁ、それは当たり前だけど、多分長女の響華ちゃんの時よりも多いんじゃないかな。
「もー、結笑全然拭けてないじゃん。結心と響華ちゃんですら拭けてるのに1番のお姉ちゃんがこれでどうするの」
「ごめんなさい、、、」
いろんな考えが浮かびすぎて、髪の毛の拭きが足りなかったらしい。恥ずかしながらもお母さんにしっかり拭いてもらう。
その後、みんなでお母さんにドライヤーかけてもらって、サラサラヘヤーにしてもらう。いい感じの髪の毛になったところでドライヤーを止めて、髪をセットしてもらう。
まぁ、セットと言ってもあとは寝るだけだから、そんなにかしこまった感じじゃなくてただ結んでもらうだけなんだけどね。
私たちは結んでもらった人たちから寝る前の最後の遊びに入る。多分明日か明後日には響華ちゃんが帰ってしまうから、遊び尽くしたいのだ。
あと、お母さん。あっと陽華さんがいないことに対する寂しさは絶対にあるだろうから、それが少しでも緩和されるようにしてあげたい、そんな考えもあるのだ。
「ゆえおねえちゃん、ゆいおねえちゃん。おねえちゃんって何をすればいいの?」
私たちが何して遊ぼうかと考えていたところ響華ちゃんからそんな質問が飛んでくる。多分お母さんお姉ちゃんになるという一言が気になっていなのだろう。
「めんどうをみてあげるの!」
結心が答える。だが、それは合っているとも間違っているとも言いづらい答えだった。だから、私が思うお姉ちゃんを伝えてあげる。まぁ言ってしまえば、私個人の意見なんだけどね。
「ただ、おとうとができるだけだよ。これといってやらないといけないということはないとおもうよ」
「うーん、わかんない!」
私たちの答えを聞いて、そう答える響華ちゃん。これから自分なりのお姉ちゃんというものを見つけていってほしいな。
〜従兄弟の誕生日 1時間〜
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます