第49.5話


「結笑ちゃん、結心ちゃん。おはよう。あなた達が寝ている間に妹ができたわよ」


 私たちの1日は衝撃の発言から始まった。


 なんだって!私たちが寝ている間に誕生してしまうとは。ちゃんと私たちも起きているときに、生まれたと報告があって同じタイミングで、喜びを分かち合い立ち会いたかったのに私たちだけ、寝てしまうなんて、、、。


 どうやら、おじいちゃんもおばあちゃんも起きていたらしいから、妹が産まれた時に寝ていたのは私たちだけになる。おばあちゃん達の気遣いだろうが、少し悲しい気持ちになるよね。


 私たちが少し落ち込んでいると、おばあちゃんは追加情報を教えてくれる。


「お母さんも産まれた赤ちゃんもどちらも健康らしいよ。普通に行けば1週間もかからずに退院出来るみたいだから、もう少しの我慢だね。でもまぁ、会いに行くことはできるだろうから、お父さん達につれて行ってもらうことはできると思うわよ」


 そうなのか、多くて後7日も家にお母さんがいないかと思うと、少し悲しい気持ちになるけど、お母さんも赤ちゃんも元気に帰ってきてくれることが1番だ。そこは私たちのわがままで壊してはいけない。


 結局、昼ごはんを食べ終わったぐらいにお父さんが迎えにきてくれて、そのままお母さんのところに行くことになった。私たちと妹のはじめての邂逅だ。


 少し、車に揺られると目的地に到着する。私たちは受付をしてから、お母さんのいる部屋に向かう。


「失礼します」


 お父さんが部屋をノックしてから、ドアを開ける。そこにはベットの上に座っているお母さんがいた。


「結笑も結心も来てくれてありがとうね。お母さん1人じゃ寂しくて」


「いや、少し前まで僕がいた気がするんだけど、、、」


「いやいや、それとこれとは別だから。結笑、結心こっちおいで〜」


「「はーい!」」


 私たちはお母さんの方へ寄っていく。そして、頭を撫でてもらう。ふふん、いい気持ちである。お母さんに近づいてわかるが、本当に元気そうでよかった。から元気とかなら心配したけどそんなふうでもない。


「じゃあ、みんなで赤ちゃんに会いにいこっか」


 お母さんの言葉でみんなで移動することになった。


わくわく、どきどき。


 そして、ガラス越しに赤ちゃんが寝ている部屋の前に来る。多くの赤ちゃんが眠っているので、どれが私たちの妹か分からずにキョロキョロとしていると、お母さんに教えてもらえる。


「結笑、結心。あの子だよ。あの子が私たちの家族に加わったみなと 青葉あおば。あなた達の妹として仲良くしてあげてね」


 その言葉に私たちは元気に答えるのであった。


「「うん!」」


〜妹の誕生日 数時間〜

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