第43話
お母さんの妊娠が発覚した数日後。私たちは変わらない日常を過ごしていた。しかし、今日は、休日だが出掛けていない。何でって?それは、お母様のつわりが酷いからです。
食材の買い出しや必要なもの買い出しは、お父さんが行っております。さすがに、トイレとお友達になっているお母さんを、1人にして置けないと私たちはお留守番でございます。
そして、辛いであろうお母さんはと言うと、グロッキーになっております。もう胃の中に物がないんじゃないかなってぐらい、トイレ通いなのでかわいそうに思えてくる。
しかも、匂いを嗅いだだけでダメみたいだから、本当に酷いやつだね。ということで、昼ごはんも自己隔離してました。ちなみに、作るのもダメだったので、お父さんの作り置きです。
こんなにつわりが酷いなら、私たちの時も苦労したのかなって思って、聞いてみた事があるけど、そんなことなかったみたい。私たちの時は、逆に何もなさすぎて怖かったって言ってた。あったとしたら、2人分だから重いぐらいってこと、あと産む時に大変だったと言うことぐらいかなって。
1人と2人でこんなに違うもんなんだね。私もいつかこんな時が来たら、理解する事ができるのかな?母親になる時の気持ちってどんなのだろうか。
今も、ぐったりしているお母さんを見ながら私は思う。今は落ち着いている方だと思うので、こんな感じがずっと続いていて欲しいな。
30分もすると、お母さんはだいぶん落ち着いて楽になったみたい。今は普通に起きて、私たちと一緒にテレビを見ている。後どれぐらい、お母さんのつわりが続くかわ分からないけど、できるだけ早く終わって欲しい物だ。だって、お母さんの苦しんでいる姿なんて見たくないしね。
そうしていると、お父さんが帰ってくる。お母さんは料理を今は作れる状態じゃないので、今日の晩ご飯はお父さんの担当だ。お父さんが、キッチンで料理している時は、お母さんは部屋で待機する。
また、気分が悪くなっては、かわいそうだから。ひとりぼっちもかわいそうだけど。こればっかりは仕方ない。
そこで、私たちはお父さんをひとりぼっちにして、お母さんの所に一緒に行くことにする。ご飯を食べている時は無理かもだけど、よく考えれば、作っている時は別にいなくて大丈夫だよね。
今一人ぼっちのお父さんは、ご飯食べる時は一緒だし、今私たちといるお母さんは、ご飯だべる時は1人だし、これで半々ぐらいになるね。
そして、私たちが移動してからお母さんは忘れていたように、陽華さんにメールを送っている。思ったけど、この姉妹って妊娠をドッキリにしたがるのかな?
まぁ、そんな事は置いておいて、お母さんがメールを送ってから数分後、メールが返ってくる。
そのメールの内容を見て、お母さんは驚いて声を上げるのだった。
「えっ!陽華も?」
〜驚きの報告 1時間前〜
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます