第38.5話


 目的の部屋につきインターホンを押した。しばらくして、部屋のドアが空いた。


「「とりっく おあ とりーと!!」」


 私たちはで出てきた人にそう言った。


 すると、部屋から出てきた碧さんは驚くこともせずにお菓子の入ったカゴを差し出してきてくれる。


「準備してます!悪戯しないで!」


 なんで準備のいい人だ!そして、ノリもいい。私たちは、そのまま碧さん達の部屋にお邪魔させてもらう。


 玄関でずっとってものみんな疲れるしね。私たちが碧さんに続いて部屋に入ると、そこには、可愛らしい吸血鬼がいた。


 そして、その吸血鬼は私たちのお母さんを見つけると、おずおずと決まり文句を口にした。


「とりっく、、おあ、とりーと、、」


 はい、可愛い。久しぶりにひすいちゃんと会うのだが、吸血鬼の仮装がよく似合っている。まだ、緊張しているのか性格みたいなところで変なギャップを生んでいるが、それもまた、面白い。


「はい、どーぞ」


「ありがと!」


 ひすいちゃんは元気にお礼を言う。笑顔が本当に碧さんにそっくりだ。やっぱり、親子って似るんだな。と、変なところで思った私なのでした。


 ひすいちゃんが、無事にお母さんからお菓子をもらってからは、少しお母さん同士が雑談したり、私達はもらったばかりのお菓子を食べたりして過ごした。


 そんな時間が続いたあと、私たちで写真を撮ることになった。着替えてからは、家で写真を撮ってないので、どうせ撮るとは思っていたが、まさか、こんなところに落とし穴があるなんて思わなかった。


 私たち3人の写真でも、いろんなバリエーションをとる。私たちが襲っているような感じや、お菓子を食べてご満月そうな顔の絵など、それも3人の組み合わせも変えながら撮るもんだから、すごい量だ。


 さらに、親子同士の写真や親が襲われているような、親が入っている写真も撮っていた。そんなに写真撮ったり、動いたりして疲れないのかな?


 写真が撮り終わると、移動になった。今度は子供たち3人と親2人で詩織さん、麗子さんの部屋に向かうのだ。


 さらに、到着してからは同じ流れを繰り返す。そう、碧さんの家でした流れを、結局3回することになるのだ。


 私たちが、麗子さんの部屋を出る頃には日は沈んで薄暗い感じになってしまってた。


 そこから、やっとの思いで部屋にたどり着き、そのまま寝ようとした時だった。お母さんの撮影会が始まったのは、てか、ここまで結構撮ってるはずなのに、データ残ってるのすごいな。


 お母さんは、お父さんさんから写真を頼まれていたらしく、いつもより長い時間をかけて写真を撮られ尽くした。


 あぁ、眠い。


 ハロウィンいって、こんなに疲れるイベントだったんだね」


〜とりっく おあ とりーと 半日〜

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