第31.5話
家族みんなが玄関の前に立ってお母さんが、インターホンを押した。
少ししてから、出てきたのは、赤ちゃんを抱いた陽華さんだった。
「いらっしゃーい、結笑ちゃんと結心ちゃんがくるのは初めてだよね。お姉ちゃんたちもすごく久しぶりか、まぁ、どうぞどうぞ。お入りくださいな」
そう言って、陽華さんは家の中に通してくれる。さっきの会話から、5年以上住んでいるはずなのにとても綺麗で驚く。
「で、その子が陽華と響さんの子だよね。名前聞いていい?」
お母さんが赤ちゃんをベッドの上に降ろしている陽華さんに質問した。それは私たちもすごく気になっている事だ。結局、今まで教えてくれなかったし、今日みんなの予定があったので、この日しかないとお邪魔させてもらったのだ。
「あぁ、そうだったね。この子は、
響華ちゃんか、私たちにできたはじめての従姉妹だ。もうちょっと近くで見たいと思うのだが、もう寝てしまっているらしい。寝てるのに、ベットから下ろしてもらうのも気がひけるし、、、、。
私が頭を捻っていると、急に体が宙に浮いた。お父さんが持ち上げてくれたらしい。そして、そのまま響華ちゃんが寝ているベビーベッドへと向かっていく。
そして、私たちは(結心は反対側の腰に抱えられている)響華ちゃんとしっかり対面した。すやすや眠っている。
いや〜、可愛いなぁ〜。癒されるなぁ〜。
私たち2人を抱えてくれたお父さんにお礼を言いながらおろしてもらう。
「あつ、そうだ。お姉ちゃん本当ありがとね。ベビーベット譲ってくれて。私たちが見たのは、結構高いやつだったから助かったよ」
「いやいや、あれアパートにもう一個あるし大丈夫だよ」
あぁ、これ私たちが赤ちゃんの頃に使ってたやつだったのか。だから、少し年季の入った感じがしたのか
「アパートにもう一個あるからいいって?それはどうゆう事なのかなぁ〜。お姉ちゃんやぁ〜」
陽華さんは、めざとくお母さんの言葉を拾っていじり始めた。
「もう一個を使う予定があると、そう言いたいんでしよ〜?」
「そんな事、、、思ってないわ」
なんか、言葉づかいが怪しくなったお母さんだった。お父さんも空気になろうとしている。
2人とも辺な様子で、これからは注意してみていくことにしようと思った。
その後も話はいろんなところで盛り上がった。出産の瞬間や、ここまでの響華ちゃんの成長過程を教えてもらった。子どものことを話している響さんや陽華さんは、すごく幸せそうな顔をしていた。
本当のこれからもいい家族、そして、いい親でといてほしいと思うのだった。
〜従姉妹との初対面 1時間〜
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