第31話


 10月に入りました。花火を見たのが昨日みたいな感じだよね。本当にそれぐらい、いつも通りの日常を過ごしてきました。


 そういえば、10月って日本で2つの呼び方があるらしいね。神無月と神在月。確か、島根県だかに神様が集まるから、島根県は神在月。その他は、神様が居られなくなるから神無月らしいよ。


 カレンダーの神無月っていうのが気になって、お母さんに聞いてみたらそんな答えが帰ってきました。さっきのは全部丸パクリです。


 さてさて、そんな話は置いといて私たちは今、ある目的地を目指して車に揺られております。私たちが数ヶ月前から楽しみにしていた日がついに来たのです。


 今日は、お父さんもお母さんも休みだったので、家族みんなで出かけてます。昼ごはんも食べ終えたぐらいに家を出でました。


 楽しみすぎたので、朝から行ってもいいんじゃない?と頑張っていったら、「迷惑がかかりにくい時間に行くの」と言われたで、それ以上何もいえなかったのです。


 しかし、私たちがこれから会える事は変わりないのです。目的にが近づくにつれて、どんどん期待は大きくなっていくんだよねぇ。


 だって、初めてなんだよ。前の時は、いなかったから、こんな形で体験できるとは思ってなかったけど、いざその時になると転生させてくれた人に感謝しかない。人なのかな?


 車の中でソワソワしていると、お母さんに笑われてしまう。


「2人がシンクロして、ソワソワしてるの面白いね。しかも、2人とも体を左右に揺らしながらって、ところがまた」


 そう言いながらもお母さんは笑っている。


 私はその言葉と共に隣側に目を移すと、隣側にいる結心も、同じ考えをしていたようでまたも動きがシンクロする。


 しばらく、2人で見つめ合った後に、にっこり笑い合って目を逸らした。私が結心をずっとみている事が出来なかったからだ。なんで、おんなじ顔のはずなのに、こんなに結心は可愛いのだろう。地球上でうちの妹より可愛いものは存在するのだろうか。いやしない。


 そんな、馬鹿な考えを浮かべていると車が止まった。どうやら、目的地に着いたようだ。


 見知らぬ一軒家の前に止まった車から私たちは降りる。チャイルドシートに座っているためお母さんたちが下ろしてくれるまで、大人しく待つのだが、、、。


 車から下ろしてもらうと、私たちは家の玄関に向かう。やっぱりインターホンには届かないので、玄関で「待て」の状態だ。


 家族みんなが玄関の前に立ってお母さんが、インターホンを押した。


 少ししてから、でてきたのは、赤ちゃんを抱いた陽華さんだった。


〜従姉妹との初対面 1時間前〜

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