第22.5話


 さぁ、張り切っていきましょう。

 いざ入水!


サブーン!


 2人が入ったプールからは、多くの水が溢れる。プールに入った瞬間の爽快感。水が気持ちよくてもう出たくない。


 最初にプールに入った、私とひすいちゃんが落ち着いてから、結心と福招くんがゆっくりとプールに入ってきた。2人ともとても気持ちよさそうにしている。


 最初はみんなで水風呂だ。ゆっくりじっくり、プールの水を体に慣らす。みんなで強い日差しの中入るプールは格別だ。


 みんなの体を慣らした後は、一斉に遊び始める。私は結心に向かって水鉄砲を発射する。それは見事命中し、結心はわちゃわちゃしている。かと思えばやり返される。反撃に移ろうとすると、大きな水の塊が2人を襲う。


 福招くんが手で水をすくって投げたのだ。私は、その光景をずっと傍観していた、ひすいちゃんを発見し、水鉄砲を発射。


 なに!避けられただと!


 私が打った水鉄砲は、見事回避され代わりに飛んできた水風船が炸裂する。激しい攻防を制したのは、ひすいちゃんだった。最初の水鉄砲を避けたのはだけではなく、その後も攻撃を避けては、自分は当てるを繰り返した。


 みんな、びちょびちょになって遊ぶ。最近外でこうして全力で遊ぶ機会がなかったので、本当にいい機会だ。


 みんな、疲れ果て最後は、最初のようにプールに浸かっていた。これを企画して誘ってくれた、碧さんと詩織さんには本当に感謝しかない。


 私たちがプールに浸かっていると、お母さん達はプールに足を突っ込んできた。お母さん達も暑かったのだろう。そして、プールに水を入れたホースを使って、私たちを更にびちょびちょにする。


 定期的に来るこのホースは、適度に火照った上半身を冷やしてくれるのでちょうどいい。たまに、一点攻撃として狙われる時があるが、それもまた一興だろう。


 楽しい時間は一瞬で過ぎ去り、お開きの時間になってしまった。プールから上がった瞬間に恋しくなる。こんなのもがあっていいのか?夏のプールには、ある種の依存性があるのがこわい。


 プールの片付けは明日、お母さん達がしてくれるそうなので、体を拭いてもらい、部屋に帰る。


 部屋に帰ってからは、お母さんにしっかり体を拭かれ、ドライヤーで髪を乾かされ、服を着せられ、夏風邪対策は万全だ。


 時計を見ると外に出てから、1時間も経っていなかった。けど私たちにとっては、とても充実した1時間弱になったと思う。


 その後の私たちは、そのまま沈むように寝てしまった。起きた時には、晩ごはんで、お母さんがお父さんに今日の出来事を話していた。それを聞いて、私は思う。


 次はもっと、大きなプールに行きたいなと思うのだった。


〜プール入り 1時間〜

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る