第13話


 外には桜が、、、まだ、咲いておりません。


 しかし、蕾が開き始めています。もう少ししたら、綺麗に満開になるのかなぁ。


 今日は、快晴でとても良いお出かけ日和です。お母さんもお父さんもお出かけの準備をしています。


 お母さんは、大きなお弁当を作っています。何であんなに大きいのかは、わからないけどすごく楽しそうに準備しています。


 お父さんの方は何やら服を探しています。


「お母さん、これで良いかな?」


「いいんじゃない」


 お母さん見てないよ、、お父さんはお母さんの意見を参考にしようとしてるのに、お母さんの返事は適当。お母さん、もうちょっとちゃんと見てあげて、、、。


 お父さんは諦めたように他の準備を始めました。


 今思ったけど、休日出かけるのにこんなに両親がソワソワしていることもないな。スーツとかは着てないからちゃんとしたことではないんだろうけど、何なのだろう?


「お父さん、着替え終わったー?」


 お母さん、それお父さんがさっき確認してもらってましたよ、、、。


「着替え終わって、今は結笑ゆえ結心ゆいの準備をしているよ」


 お父さんは気にしてないかのように、私たちを着替えさせてくれています。少し、悲しそうな顔をしているのは、気のせいではないですね。


「これでよし!美味しく食べてもらえるといいな」


 お母さん作製のお弁当も完成したみたい。美味しそう。すごく食べたいのに、食べれなくてすごく悲しい。


 でも、美味しく食べてもらうってお父さんだけじゃないのかな?


 私たちは、さっき言ったように(正確には思っただけだけど)お弁当は食べれない。本当に残念だが。話はそれたが、お父さんだけならそんなことは言わないだろう。だって味見してもらえば済むからだ。


 まぁ、私が味見してもいいんだけどね。


 自分で言っていて悲しくなる冗談は置いといて、お母さんもお弁当を包んでから自分の準備を始めた。


「こんな感じで良いかな?」


 今度は、お母さんがお父さんに服の意見を聞いている。お父さんは一瞬見てから目を逸らして素気なく答える。


「いいんじゃないか」


 反応がかわいいな!お父さんが一瞬、中学生に見えたよ。もっとちゃんと褒めてあげればいいのに、恥ずかしくて褒められない感じなのが可愛いと思う。


 けど、結心の可愛さには勝てないんだけどな!


 変なところでお父さんに張り合っていると、お母さんは、そんなお父さんの反応をちゃんと理解しているようで、少し笑ってから、


「じゃあ、これにする」


 と、言って今日の服を決定したようだ。そのあと、私たち姉妹も着替えが完了し整ったようだ。


 あっ、忘れてたけど結局、今日ってどこにいくんだろう。


 すると、その考えに応えるかのようにインターホンが鳴った。


「はいー、今行きまーす」


 その声と共にお父さん含め私たちは玄関に向かう。そして、玄関を開けると元気な声がした。


「今日は、よろしくお願いします!」


「こちらこそ、よろしくお願いします」


「じゃあ、行きましょうか!ママ友とのお出かけ第3弾、私たち猫塚ねこづか家と湊家のお花見へ!」


 猫塚ねこづか あおさんの元気な声でお出かけはスタートしたのだった。


 お花見はすごくたのしみだ!!


〜ママ友とお出かけ第3回 1時間前〜

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