第8.5話


「お誕生日おめでとう。お父さん」


「うーあーー」おめでとーう


 なんと今日、9月30日は父の誕生日であった。母が楽しそうにケーキを作ったり、料理の品数をいつもより増やしたり、するわけだ。

 私は、そのご飯を見ることしかできない。悔しい!私にも食べされてくれ!


「うーうー!」《食べたい!》


「うーうー!」


 おっ、結心ゆいも唸っている。多分、理由は私と同じなんだろう。


「結笑と結心も祝ってくれて、ありがとう」


 とてもいい笑顔でお父さんに言われた。なんかごめんなさい。さっきまでは、祝ってたんです。すみません。


「じゃあ、ご飯を頂こうか」


「いつも以上に丹精込めて作ったよ。美味しく食べてほしいから」


「ありがとう。とてもおいしいよ」


 本当に美味しそうに、お父さんとお母さんは食べている。私たちは、少しの離乳食とホットミルクだというのに。


「美味しかったよ。本当にありがとう」


「まだメインが残っているのよ。はい、どーぞ」


 お母さんがそう言って、机に出したのはさっきまでは作っていたケーキだった。これもとても美味しそうに出来ている。


「すごく、美味しそうだな。これはお母さんの手作りかな?」


「そうだよ、とても頑張った力作。美味しく出来てるはずだからたくさん食べてね」


「うん、いただきます。うん、、、おいしいね」


「よかった、口に合わないかなって思ったけどそう言ってもらって嬉しい」


 いいなぁ、私も食べたいなぁ。そんなことを思っていると、お母さんが部屋から箱を持って来た。


「これ、誕生日プレゼント」


「ありがとう。開けてみてもいいかな?」


「うん、いいよ。今、開けてみて」


 お父さんが箱を開けると、そこにはネクタイが入っていた。


「ありがとう。今使っているネクタイを変えようよしていたからちょうどよかったよ。ありがたく使わせてもらうね」


「うん、そうしてもらえるとありがたい」


 そんなこんなで誕生日会は、過ぎていった。お父さんもお母さんもとても幸せそうな顔をしていたし、見ているこっちもとても幸せな気分になった。


 こういう家族の雰囲気っていいな。


〜お父さんお誕生日会1時間〜




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