第4話


 早いことに私たちが家に帰ってきてから一ヶ月が経ちました。

 いろんなことがありましたね。ベットで寝てみたり、床で寝てみたり、親に抱き抱えられながら寝てみたり。

 ごめんなさい。寝る以外のことをしてないじゃないかって自分でも思いました。でも、それぐらいしかする事がないのです。わかってください。

 今日は、何やら母がごそごそしてます。それにともなって、私たちも着替えさせてくれます。

 

 これから何が起こるんだろ?


 なんてことを考えるのですか、やっぱり頭を使うと眠くなりますね。この眠気に勝てる人がいたら教えてほしいと思います。

 あっ、やっぱりいいです。1日中だらだらさせてもらえる時にさせてもらっておきましょう。これから何が起きるかわかりませんし、それじゃ、おやすみなさーーい、、、


 ・・・ ・・・ ・・・


「これから行こうと思うのだけど、何か気をつけた方がいいことあるかな?できる限りの事はしたはずなんだけど」


「・ちゃんと時間を決めて行ってくること、こまめに結笑ゆえ結心ゆいの様子を確認すること。それと周りの確認を怠らないこと。これぐらいじゃないかな。今回がはじめてだから十分に気をつけていってらっしゃい・」


「一緒にいけないのは少し残念だけど、今日、あなたが帰ってきたら、たくさんお話ししようね」


「・そうだな、これからあったこと、たくさん聞かせてくれ。楽しみししてる・」


「それじゃあね」


・・・ ・・・ ・・・


 声が聞こえる、父と母だろうか?寝起きのぼんやりとした頭でそんなことを考えていると、母に抱っこされた。


「結笑、結心。それじゃあ行きましょうか」


 そう言って母は、私たちを順番に抱き抱え、何かに乗せた。姉妹2人が横並びになった状態でだ。

 小さい靴を私たちに履かせ、荷物の確認をして、タイマーをセットする。

 そして母は、心を落ち着かせるように深呼吸をして、身を引き締めるように靴紐をしっかりと締めた。そして、玄関をあけた。


「さあ、外の世界に出発します」


と、言いながら。


〜はじめての散歩1時間前〜

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