番外編② ここらでちょっと小休止〜ここまでのあらすじと人物紹介②〜
〜ここまでのあらすじ〜
国王の代理者兼宰相としての初日を何とか無事に乗り越えた私ことジェラルドだったが、ようやくベッドに潜り込めたのも束の間、メイド長のナンシーに叩き起こされる。彼女の口から知らされたのは、地元の傭兵ギルドが越境し、西の隣国ルル王国の国境警備隊と衝突したということだった。このままでは国家間の戦争にも発展しかねない──。一刻も早い解決が必要だと考えた私は、西の果ての町、ユビドスへと向かうこととなった。旅の安全のため行政官に扮したジェラルドは、本物の行政官であるニコと、腕の立つ剣士ギルベルトを供に連れ、グレアムズ王城を後にしたのだった。
途中、エンデル、リスベールの町を経由した3人は、流行病の猛威を知ることとなる。オーギュスト王国の人々は、価格高騰が長引く特効薬を手に入れられず苦しんでいた。理由を探ると、どうやら渦中の傭兵ギルド〝カタフラクトス〟が関与しているらしい。ジェラルドたちは、今回の越境事件に関係があると考え、2件を同時に調査することになった。
先を急ぐジェラルドたちだったが、砂嵐で足止めをくらう。しかし、ギルベルトと旧知であるイザベラたち海賊団と取引をし、何とか海賊船で西にたどり着くことができた。
ジェラルドは、ニコとイザベラ達に、ユビドスの町の調査と、傭兵ギルド〝カタフラクトス〟のボス、ヘニング・ヴァントとの面会の約束を取り付けるように指示。自らはギルベルトと共に、オーギュスト王国最西端のククワ砦の門をくぐったのだった。
〜人物紹介〜
ニコ・ノイエンアール(18歳)
オーギュスト王国グレアムズ王城付の行政官。
父は男爵、母は娼婦。次男。
愛人であり娼婦の子であったが、貴族としてのプライドだけは高い父親から、ある程度の嗜みと教育は受けさせてもらえる。持って生まれた頭のよさも相まって、のちに学術学校に入学、主席で卒業してオーギュスト王国の中央行政官となった。
父からは相手にされなかったが、母と母の店の同僚達に可愛がられたため、愛情には飢えておらず、甘えるのが上手で自由奔放。世間知らずで空気が読めないが、常に明るいため、人に好かれる。ジェラルドとは真逆の性格とも言える。
丸く大きな目と幼い顔立ち、栗色の癖っ毛が特徴。身長はやや低め。
娼婦の母がルル王国の出身であることから、隣国の大国について詳しい。
ギルベルト・ジュリアス・フッガー(21歳)
オーギュスト王国軍近衛部隊第1分隊の分隊長であり、リーぺ侯爵ハンス・ジュリアス・フッガーの四男坊。多くの貴族の次男以下がそうさせられるように軍へ入隊するが、そこで剣の才能を発揮する。なお、兄弟は男6人、女11人いるが、全員腹違い。
理由はわからないが、父であるリーぺ卿をとても憎んでおり、自分と父の関係を出されたり、父の話をされると機嫌が悪くなる。
金髪碧眼、白い肌、高い鼻筋、バランス良く筋肉がついた体。高い身長と甘い声。全てがいわゆる〝王子様〟の素質を揃えている(ジェラルド=私曰く、「こいつの方が王の代理者っぽいもんな……」)。物腰が柔らかで丁寧な喋り口調。悪く言えばヘラヘラしている。女性には歯が浮くようなキザな言葉を平気で遣う。案の定、非常にもて、さらに全員を恋人のように扱うので、特別な関係になりたい女性は多い。ただ、自ら恋をしたことはない。
女性と会うため軍を抜けがち。しかし、どんな文句を言われようと、誰も剣(と口と家柄)でギルベルトには勝てないため、フォーガスから 「扱いづらい」と言われている。
家から贈られた白馬と剣を愛用している。
本性はかなりSだと作者はみている。
謎の少年ウィル(?歳)
ジェラルドがエンデルの町で出会った少年。黒髪にグレーがかった青い瞳をしている。
黒いローブといった教会の聖職者の格好をしていたが、喋り口調は職に似つかわしくない。
ただし、たった一言で町のいざこざを解決し、自分の名を売ってみせた。
なぜかジェラルドとナンシーのことを知っている。
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