スコーピオンに左手を添えて

 偽教授さん主催の自主企画・偽教授銃口杯(冒頭で銃が出てきて、作中のどこかで発射する物語の祭典)に参加しようと思って書いた作品です。

 字数のキリが良かったのでカクヨムコン8の短編・令和の私小説部門にも出しています。


 ◆タイトルとコンセプト

 銃が出てくる話を考えていて、そう言えば実生活で触れる機会があったなと思い至り、そのままノンフィクションで書きました。割と昔の話ですが名前以外ほぼ実話です。

 酒の席で話題にするために変な場所に首を突っ込むのが好きで、こういった禄でもない経験は思い出せばいくらでもあります。

 設定やら何やらを考える必要がなくサクサク書けるので、訴えられない程度に今後も小出しにできたらな、と思っています。



 ◆キャラクター

 主人公は文川ふみかわ(仮名)。当時25、6歳の地味系OLです。

 異動したてで知り合いが少なく、一人寂しく休憩室の隅でラーメンを啜るのが日課です。

 網野さんに誘われてサバゲーの世界に足を踏み入れます。

 結局この後2、3回行きました。自分用にスコーピオンも買いました。

 今は手元にありませんが、良い銃でした。

 年を取って傍に孫がいたら「お婆ちゃん、昔こんなの持ってたのよ」と教えてあげると面白いなと思います。でも信じてくれなさそう……。


 面倒見のいい他部署の上司・網野あみのさん(仮名)。当時40代後半~50代くらいだったと思います。

 仕事ができ、上司からの信頼も厚く部下からは慕われる、紅茶が似合う紳士でした。凄くすっきりした性格の杉下右京(ドラマ『相棒』より)を思い浮かべていただければ。あんな感じでした。

 サバゲーの際の服装・装備はいつもガチで、銃も予備のを含め数丁車に積んでいました。職務質問とか検問とかどうしてたんだろう……。

 一緒に戦場フィールドに足を踏み入れて、私より先に戻ってきていたのを見たことがありませんでした。それくらい隠密行動に長けた狙撃手でした。


 現在はお互い異動しているので網野さんとはしばらくお会いしていないのですが、多分次会ってもサバゲーに誘われるんだろうなと思っています。

 あとどうでも良いですが作中で何度も「アミノ酸」と誤変換し、何でこの名前にしたんだろうと後悔しました。


 主要人物ではないですが月間ムーのTシャツのお姉さん。推定40代。

 もちろん実在の人物です。

 このサバゲー場では常連の方のようで、私が行くたびに必ずいらっしゃいました。

 慣れてらっしゃる分、サバゲーはもちろん強いのですが初対面の印象(「そんな声、戦場じゃ聞こえない」発言)も強すぎて思い出すたび笑ってます。

 今も多分あのサバゲー場で駆け回っているのでしょう。



 当時は本当に痛い思い出でしたが、今となってはこうして1本の小説に昇華できたので良しとしようと思います。

 え、次?

 その時は……ええ、恐らく断り切れずに行くのだと思いますよ。

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