寒い時ならではの楽しみ方

 「あ~、寒いわ~。早くウチに帰ってあったまりたい」


冬のある日の下校中、隣にいる千夏さんが震えている。

手袋やマフラーをしても、女子の制服はスカートだから寒いよな…。


スカートを観ている視線に気付いた千夏さんは、残念そうな顔をしながら言う。

「寒すぎて、サービスする気にならないわ…。ゴメン、玲」


「気にしないで」

普段は人目がない時に、勝手にスカートをまくり上げる時がある。


今はからかう気すら湧かないのか。残念だけど仕方がない。



 帰宅後。彼女は暖房が付いているリビングに向かったので後を追う。


…入った途端、身体が温かい空気に包まれる。リビングを出るのが億劫になるね。


「おかえり、千夏ちゃん・玲君。寒かったでしょ?」


暖房を強めにしてるのか、千春さんはあまり着込んでいない。


「うん。もうここから出たくな~い」

千夏さんも僕と同じ感想を抱いたようだ。


特にしたいことはないし、のんびり温まるとしよう…。



 「Hしたいけど、寒いから脱ぎたくない…」

千夏さんがつぶやく。


「千夏ちゃんがそう言うと思って、暖房を強くしたのよ♪」


てっきり、千春さんが冷え性だとばかり…。


「……って事はさ、寒いところに住んでる人ってあまりHしないの?」


別に脱がなくても、それなりの楽しみ方があるでしょ…。

千夏さんは、では納得しないよね。


「人によりけりだと思うわよ。むしろ、寒い方が好都合かもしれないわ♪」


「寒い方が好都合? どういう事?」

僕も気になるところだ。


「例えば、コタツに2人並んで入る時かしら。お互いの体が当たるぐらい近ければ、気分も高まるわよね♪」


「玲とそんな状況になったら、こたつの中でをいじっちゃうわ♡」

嬉しそうに言う千夏さん。


こたつの中じゃなくても、普段からいじるじゃん…。

そういうシチュエーションのエロ本を、数回観たことあるけど。


「暑い時は、肌が触れあう程近付かないでしょうし…。何事も考え方次第よ♪」


千春さんの言う通りだね。冬ならではの楽しみ方もあるってことか。

僕が他に思い付くのは、脱がす楽しみが増える事かな。


という行為自体に興奮するから、回数が増えるのはありがたい。



 「夏は薄着になるからムラムラしやすいし、冬は冬なりに楽しめそうね」

千夏さんが話を振り返る。


「そうなるね」

と言っても、さっきの以外思い付かないけど…。


「それでもアタシは、暑い時のほうが良いわ!」


やっぱり、冬の楽しみ方は千夏さんには物足りないのかな…?


「だって寒いと、玲のが大きくなりにくいんだもの!」


「…え?」

彼女の好みじゃなくて、僕の問題なの?


「寒いと血流が悪くなるから、縮こまっちゃうものね♪」


「玲! この部屋どう? 寒くない?」


「ちょっと暑いぐらいかな…」

母さんの暖房の設定温度も高めだし、女性は高めにする傾向がある?


「だったら準備万端ってことね。アタシも温まったから滾ってきたわ!」


千夏さん、やる気十分だな…。


「2人とも、若いわね~。私はそこまで温まってないわよ…」


千春さんが温まらないのは、歳じゃなくて着てる服の厚さや枚数だと思うけど。

そのあたりは好みになるから、口を挟むべきではないか…。


「アタシ達のプレイを見れば、母さんもすぐ温まるって」


見て温まる? ……のことかな?


「玲! 早速始めましょ!」


「わかった」


千春さんが興奮して暑くなり、服を脱ぎたくなるぐらい激しいプレイをしてみよう。

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