ジェネレーションギャップ? (ギャグ)

 学校帰り。いつものように、千夏さんの家のリビングに行く僕。

するとリビングにいた千春さんが、机にあるものを手に取り僕達に見せる。


なんだあれ? 紺色のショートパンツ? やけに丈が短いな。


「千夏ちゃん。玲君と遊ぶ用にブルマを買ったんだけど、穿く気ある?」


「貸して」

千夏さんはブルマと呼ばれたものを手に取り、縦横に伸ばす。


「こんな短いのを、昔の人は穿いていたのね。凄いわ」

千夏さんは知ってる感じだな…。


「それ、ブルマって言うんですか? 初めて見聞きしましたよ」


「え」

2人が僕を観る。僕、変なこと言った?


「玲君、聞いたこともない?」

千春さんがとても不思議そうに僕を観る。


「漫画でその言葉を聞いたことありますけど…」


「ブルマが出る漫画って、エッチな漫画かしら?」


「違いますよ! 超有名な、龍の球が出てくる漫画です!」


「? その漫画、超有名なの?」

千春さんはピンと来てない様子だ。


まさか、ドラ〇ンボールを知らないなんて…。

内容はともかく、タイトルすら聞いたことないのは珍しくないか?


「玲、母さんに漫画のことを言っても無駄よ。鬼滅の〇ならわかるみたいだけど」


「その漫画はニュースでやってたから、タイトルは聞いたことあるわ」


千春さんは高校生の時、風紀委員で勉強漬けの毎日だったらしい。

となると、昔の娯楽の知識は皆無なんだろう…。


膝あたりまで丈があるハーフパンツが普通の僕にとって、ブルマは未知のものだ。

あれを穿いて何かするのは、大変だろうな~。



 そういえば、何で千夏さんはブルマを知ってるんだろう?

僕達の世代が知る機会ってあるか?


「千夏さん、何でブルマのこと知ってるの?」


「アタシがいつも見るサイトに出てくるエロいお姉さんが穿いてたのよ。それで興味を持って調べた訳」


千夏さん、普段どんなサイト見てるの?


「玲君、どうかしら? ブルマ、興味ある?」


「そうですね…。できれば2人に穿いてもらいたいんですが…」


「仕方ないわね~。穿いてあげるわよ」

千夏さんは手に持っているブルマを穿く。


スカートの状態で穿かれても、ブルマが見えない…。


「…このままじゃ、ブルマが見えないわね」

千夏さんも気付き、スカートを脱ぐ。


制服の上だけ着て下はブルマという、異様な姿の千夏さん。

僕は当然ブルマを凝視する。リクエストしたんだから…。


「…これ、思った以上に恥ずかしいわ。母さんも昔穿いたのよね?」


「もちろん。それしかなかったもの。その状態で体育をやったのよ」


「……玲、満足したかしら?」


千夏さん恥ずかしがっているし、このへんでいいや。


「うん、穿いてくれてありがとう」


千夏さんはブルマを脱ぐ。当然下着が見えているけど、恥ずかしがっていない。

下着はOKで、ブルマはNGなのか。その差って一体…。


「次は母さんね」

千春さんはブルマを受け取ったものの、乗り気ではなさそうだ。


「このブルマ、サイズが合うか不安なのよ…」


「穿いて確認すれば良いじゃない」


千夏さんにそう言われ、しぶしぶジーンズを脱ぐ千春さん。


「…どう? ちゃんと穿けてる?」


「ダメね。下着がはみ出てる」


「玲君、見ないで!」

千春さんがすごく恥ずかしがっている。


さっきの千夏さんといい、OKとNGの境目が良くわからない…。



 「母さん、もしかして太ったんじゃない?」

千夏さんがニヤニヤしながら言う。


「そうかも……。痩せるには、やっぱり運動よね」

張り切った様子を見せる千春さん。


何をするか知らないけど、無茶はしないでほしいよ。


「玲君、千夏ちゃん。私のベッドに来て!」


運動って、いつもの遊びのこと?


まぁ、2人のブルマ姿を観てちょっとムラムラしたから、ちょうどいいな。


「わかりました」


「はいはい、制服掛けたらすぐ行くわ」


僕と千夏さんはそれぞれ返事をして、行動に移す。

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