千春さんの若々しい秘訣?

 千春さんは、食後にサプリメントを服用している。僕の母も服用しているから、珍しいことではないけど、前より服用する種類が増えている…。


僕はサプリについて、服用直後の千春さんに訊いてみることにした。


「千春さん、そんなにサプリを飲んで大丈夫なんですか?」

効果がなかったり、飲み合わせがあるような話を聴くから、気になってしまう。


「歳をとると、健康が気になってね。つい色々飲んじゃうの。…心配してくれてありがとう。玲君」


「いえ…」

余計なお世話だったかな?


「玲君と千夏ちゃんは若いから、サプリを飲む必要はないでしょうね」


確かにそうかもしれない。飲むつもりは全くないからな…。



「でもお肌は、若いうちから意識しておいたほうが良いわよ」


「え?」

そういうのって女子がやることで、男子はやらないでしょ?


「玲。今の反応、お肌ケア何もしてない訳?」

隣にいる千夏さんが訊いてくる。


「うん。…ダメかな?」


「全然ダメよ! 保湿や化粧水を使うのは、男子でもやらないと!」

千夏さんに力説される。


「千夏ちゃん。玲君ぐらいの男子は、女の子ほどケアしないわよ」


「……そんなものなの? 男子は楽で良いわね~」


嫌味を言われてしまった。言い換えると、女子はそれだけ大変なお肌ケアをしていることになる。凄いな。


「アタシ、肌がボロボロの彼氏は嫌だわ…」

千夏さんから衝撃の一言が…。


これはマズイな。何とかしないと、千夏さんに嫌われるかも?


「千春さん。僕にお肌ケアのこと、色々教えてください」


「ちょっと!? 何でアタシじゃないのよ?」


「千春さんのほうが、お肌ケアに詳しいと思って…」

それに優しく教えてくれそうだし…。


「玲君のお願いなら、喜んで受けるわよ♪ …じゃあ、私の部屋に行きましょうか」

千春さんが僕の手を引いて、部屋に連れて行こうとする。


「…アタシも一緒に行くわ」


僕達3人は、千春さんの部屋に向かう事にした。



 化粧台の椅子に座らされた僕。隣にいる千春さんが化粧水を自身の手に出した後、僕の顔に優しく塗る。


「本当はお風呂上りが一番良いんだけど…。玲君、お肌はデリケートだから優しくしなきゃダメよ。ゴシゴシこするのはご法度。よく覚えておいて」


優しく語りかけてくれる千春さん。


「はい」


……化粧水を塗られたものの、実感がない。これ、やる意味ある?


「お肌ケアは続けることが重要なの。玲君『やる必要ある?』とか思ったでしょ?」


「ええ…」

僕の考えることはお見通しか…。


「積み重ねが大切なの。積み重ねって、お肌だけじゃなくて人生でも重要じゃない? 真面目にコツコツやるのが、一番なのよ」


「確かにそうですね」

千里の道も一歩から、というやつだな。



 「次は保湿クリームを玲君の全身に塗りたいから、脱いで♪」


「は?」

さっきまでの良い雰囲気が台無しだ。


「ふざけてないわよ。全身に塗らないと乾燥肌になるわ」


「でも…」

これは実践しなくても良いでしょ?


「…千夏ちゃん。玲君を脱がすの手伝って」


「わかったわ。玲、大人しくするのよ…」


千夏さんがゆっくり近付いてくる。僕は2人に脱がされていく…。

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