僕はついに打ち明ける

 千春さんが作ったくれた、ホワイトソースのパスタを完食した僕。

どうやら、千夏さんも完食したようだ。


「玲、これから予定ある?」


数学の宿題を終わらせた僕達。ようやく遊ぶことができるけど…。


「ないよ」


「じゃあ、アタシの部屋に行きましょうよ」


僕は千春さんを観る。


「食器はそのままで良いわよ……」


作ってもらった上に、食器も片付けてもらえるとは…。


「早く行こうよ♪」

千夏さんは立ち上がり、僕の手を引っ張る。


その時千春さんの顔を観たけど、とても寂しそうな顔をしている。

今日はずっと千夏さんといるからね。当然かもしれない…。


この母娘を満足させるには、どうすれば良いんだ?



 千夏さんの部屋に戻ってきた僕。彼女はとてもウキウキしている。


「玲、宿題手伝ってくれてありがとね。今度はアタシがお礼をしないと…」

そう言って、僕のズボンを脱がしてしゃぶり出す。



……さっき見た千春さんの顔が忘れられない。

あの人を放っておいて、僕だけが気持ち良くなって良いのか?


罪悪感が頭から離れない。千春さんのあんな顔は、見たくないのに…。



 「…玲、気持ち良くない?」

千夏さんが不安そうに僕を観る。


「そんなことない。気持ち良いよ」


「でも、大きくなってない…」


こんな気持ちを抱きながら、興奮するなんて無理だ。



今すぐ千春さんの元に行きたい。でもそうすると、今度は千夏さんを悲しませる。


板挟みになる僕の心。このままじゃ、遅かれ早かれ僕の心は壊れるだろう。

そうなれば、2人に迷惑をかけることになる。それだけは避けたい。


……なら、千夏さんに僕の正直な気持ちを伝えるか?

いや、それもリスクがある。けど……。



 「玲、悩みがあるんでしょ?」

千夏さんはいつの間にかしゃぶるのを止め、僕の顔を直視している。


「うん……」

急いでズボンを穿く。


「アタシは玲の彼女なのよ。悩んでないで、相談しなさい」


隠し事をするのは、千夏さんを裏切る行為だ。

これ以上、罪悪感を抱けない。言うしかないよな。


「わかった。言うよ……」


大丈夫。大丈夫なはずだ…。千夏さんを信じよう。


「実は僕、千春さんと肉体関係を結んでいるんだ」



*****

ギャグパート(パラレルワールド)  男も出せる…はず?



 千夏さんの家のリビングで、テレビを観ながらお菓子をつまむ僕達3人。


旅番組でたまたま牧場を訪れた芸能人が、に牛の乳しぼりを体験しているようだ。芸能人って、特別多くない?


そう思っていたら、千夏さんがいきなり声を上げた。


「母さん」


「どうしたの? 千夏ちゃん?」


「牛ってしぼられている時、感じているのかしら?」


いきなり何を言い出すんだ、千夏さん。


「どうかしらね? 牛ってポーカーフェイスだし、喘ぎ声を出さないから…」


気持ちよさそうな顔をしながら喘ぐ牛か…。

悪いけど、僕は見たくないな。


「あんなに先端を攻められて…、アタシなら耐えられないわ」


「私もよ。牛って凄いわね」


千春さん。褒めるとこ、そこなの?


「玲君はどう? あの先端攻め、耐えられそう?」


僕に話を振らないでよ、千春さん。千夏さんが観てるじゃん。


ここで「耐えられる」と言ったら、きっと「強がっちゃって♪」とか

言われるんだろうな…。なら、弱く見せようか。


「いや~、耐えられそうにないです」


「ちょっと待って! 男子も先端弱いの?」

千夏さんが興味津々に僕を観る。


「そういう男の子、少なくないわよ。…玲君、先端弱いんだ♡」

千春さんがニヤニヤしながら、僕を観る。


……墓穴掘ったかも。



 旅番組が終わり、天気予報になる。

…明日は雨か、嫌だな~。と思った時、千夏さんが僕に声をかける。


「さっきの牛で思い出したんだけどさ…」


何か嫌な予感がする。


「男子も頑張れば母乳が出るって本当?」


「出る訳ないじゃん! どこ情報なの? それ?」


「え? 母さんが言ってたんだけど?」


僕はデマを言った千春さんを観る。


「若い頃、男の人の先端を舐め続けたら、しょっぱくなったから…ね?」


「それは汗でしょ」


千春さん、嘘を千夏さんに教えないでほしいよ。話が面倒になる。


「でも変じゃない? 舐められて汗をかくものかしら? 今まで付き合った男の人、全員そうなったわよ?」


「全員? 千春さん、今まで何人と付き合ったことがあるんですか?」


「○○〇人よ」


………マジで?


隣で「母さん、凄いわ~」という声が聞こえるけど、僕の脳は破壊されていく…。

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