恋人に向けたプレゼント
そんな状況で、千春さんがリビングに戻ってきた。一体どうなるんだ?
リビングに戻ってきた千春さんは、僕達をチラ見した後
キッチンの流しで手を洗いだした。トイレから戻ってきたので当然だろう。
「千夏ちゃん。さっきより玲君にくっついてない?」
手を洗い終わって拭いている時に、千春さんが質問する。
座っている椅子が、千春さんが離れる前より僕の方に寄ってるからね。
「アタシ達、恋人同士なのよ。何も問題ないじゃない」
そう言いながらも、机の下で僕の股間を揉んでいる千夏さん。
「…玲君。さっきからソワソワしてない? 大丈夫?」
僕の前の席に座ろうとする千春さんが訊いてきた。
「だ…大丈夫です」
正直きついな。僕のモノは完全に元気になっている。
「…そうだわ。恋人になった2人にプレゼントがあるの。取ってくるわね」
そう言って、千春さんは再びリビングから離れていく。自分の部屋かな?
「……千夏さん、もう良いでしょ?」
十分罰は受けたと思うけど。
「そうね……」
言葉を濁す千夏さん。まだ納得してないの? さすがにおかしいでしょ。
このまま罰を受け続けるのも情けないよな。
彼氏と彼女は同等。過剰な罰には、仕返しだ。
今の千夏さんは制服姿。すなわちスカートを履いている。
僕は千夏さんのスカートをめくり、下の場所を確認してから攻める。
「ん……♡」
色っぽい声を出す千夏さん。…ん? ちょっと湿ってる?
今の僕達は、椅子に座りながらお互いの下を攻めていることになる。
「千夏さんが止めないなら、僕も止めないけど。……どうする?」
「わ…、わかった…わよ。やめるから、これ以上は…」
言葉通り止めてくれた千夏さん。当然、僕も止める。
「はぁ…、まさか玲が抵抗してくるとは思わなかったわ」
千夏さんは息を整えてから、僕に言う。
「彼氏と彼女は同じ立場でしょ。納得できなかったら、抵抗ぐらいするよ」
「なるほどね。今の、覚えておくわ」
千夏さんも納得してくれたようだ。
「お待たせ~。どこに置いたかど忘れしちゃって。時間がかかっちゃった」
千春さんが慌ててリビングに戻ってきた。
「あら? 椅子、元に戻したの?」
千夏さんが椅子の距離を、罰の前に戻したのだ。
「まぁね。くっつくと暑苦しいし」
その説明なら、千春さんも納得してくれるだろう。
「本当にそれが理由? 何かやってたんじゃないの~?」
「え?」
つい声を出してしまった僕。
嘘だろ。机の下のことは千春さんには見えてないはず。何でわかるんだ?
「冗談よ」
千春さんはクスッと笑いながら、僕の前に座る。
本当に冗談なのかな? 千春さんのことだから、もしかして……?
千春さんは小さな包装がされた2つの物を持ってきた。
1つは青系の包装、もう1つはピンク系の包装だ。
「青いのが玲君のね。ピンクのは千夏ちゃんのだよ」
千春さんが僕達に手渡しする。
「ありがとうございます」
「ありがとう、母さん。……開けても良いかしら?」
「もちろん」
許可をもらったので、包装を破く。
中身は……『うすくのびる』と表面に書かれたケースだった。
何これ? 意味不明なので、ケースの表・裏をしっかり確認する。
そこにとんでもないことが書いてあった。
『避妊具』
どういう事だ? 千春さんは何でこれを僕にプレゼントした?
そうだ。千夏さんは何をもらったんだ?
急いで横を観ると、錠剤が入った薬の入れ物だった。
何の薬なの? あれ?
「ピルよ。保健体育で習わなかった?」
不思議そうに見る僕に対して、千春さんが補足した。
聴いたことはあるけど、うろ覚えだなぁ…。
「千春さん。どうして僕達にこんなものを?」
僕は千春さんの真意を聴くことにした。
「それはね…」
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