第8話 これからについて

 俺はステラと宿にある食堂に来ていた。ここは別料金で別でヘームを払わないといけないようだ。


「これなんか美味しいですよ!」


 ステラが指差しているのはおそらくスパゲッティだろうか。120ヘームと書かれてあるが、ゴブリンドロップのおかげで少し余裕があるため使っても問題ないだろう。


「じゃあ食べてみようかな」


 そう言って俺はスパゲッティを注文する。

ステラはというとショートパスタを注文したようだ。


「それでカルゼルさんは何と戦ってあんなにボロボロになったのですか?」


 ステラはボロボロで街の入り口で気絶していた理由を聞いて来る。


「あの、でかいゴブリンに襲われたのさ」


 するとステラは大きく目を見開いた。


「まさかゴブリンキングですか!?」


 すごく声を荒げて言った。そんなに恐ろしい魔物なのだろうか。


「あぁ。多分そうだ」


 確証はないが恐らくそうであろう。


「よく生きて帰ってこれましたね。ゴブリンキングに会ったらもう最後と思った方がいいと言われるほど強い魔物です。このソラリスの星では恐らく最強の魔物でしょう」


 ステラがそう言った。俺は(え? よく俺生きて帰って来れたよね。すごい)勝手に自画自賛していた。


「まあ、一回攻撃を当てたんだけど何ともなさそうだったから。すぐに逃げて来たよ」


 そう俺はゴブリンキングとの死闘のことについて語ると、


「え!! あのゴブリンキングに剣を一発当てた!? 凄いじゃないですか! 普通の冒険者なら当てる前にやられちゃいますよー」


 どうやら俺はかなり凄い事をしたらしい。全く自覚ないのが本心だが。


「そんなに凄いのか?」


 俺は確認の意を込めて聞く。


「はい! 凄いです! あ、そうです! カルゼルさんは恐らくダメージを与える事をできる、私も与えることができる、よし! 私と協力してゴブリンキング倒しに行きません?」


 彼女は独り言のような事を呟いたあとにそんな提案をして来た。


「私は魔法使いなので遠距離攻撃を専門としています。カルゼルさんの手助けができると思うんですけど!」


 まあ俺としても共闘できるという事は楽して倒せるという事だし、文句はなかった。


「わかった。一緒に行こう」


「ありがとうございます! 私も負けそうになって悔しかったんでリベンジです!」


 そういうことでゴブリンキングを倒すべく共闘する事になったのだった。


「スパゲッティとショートパスタです!」


 食堂の人からご飯が運ばれて来た。


「じゃあ食べよっか」


「うん」


 そう言い、俺はスパゲッティを食べ始めた。味はとてもおいしかった。

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