第5話 ゴブリンキングと少女ステラ

 俺は危機に瀕していた。目の前にはゴブリンキング、逃げる事はできるだろうがゴブリンキングの速度がわからないので正直その行動を取るか迷う。


ゴブリンキング「グガアアァァァ!!!」


 そう言って持っていた棍棒を振り下ろしてくる。思ったより速度が遅かったので何とか回避できた。


(どうしよう? まあ一回攻撃してみるか)と言うことで僕は攻撃に出た。


カルゼル「おりゃぁぁあ!」


 するとゴブリンキングの体にヒットするが、全くの無傷だ。


カルゼル「なっ」


 俺は思わず困惑の声を上げる。俺はこの時悟った。(この相手は俺にはとても敵わない)と思い急いで逃げ出す。出血がひどくなっていき、今にも倒れそうだが今倒れたら確実に待っているのは死だ。


カルゼル「はあっ、はあっ!」


 息をあげるがスタミナの減少、そんなことも気にせず走り続ける。


 何とか走り続けた結果街の入り口まで着くことができた。


カルゼル「なんとか、逃げ切った」


 そう言い、安心した途端俺はぶっ倒れてしまった。




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




?「誠。私は君が戻って来るのを待っています。さあ、起きなさい。誠。まだ倒れていい時ではありません」


 よく知っている声が俺の耳に聞こえた。その声で俺は目を覚ます。


カルゼル「美奈!!」


 そう言って目を覚ました俺だったがそこにいたのはゴーマンだった。


ゴーマン「起きたか。カルゼル」


 ゴーマンは俺に呼びかけて来る。そうだ。死んで異世界に来ていたのだ。


カルゼル「え? あぁ。え? 体が痛くない」


 あれは夢だったのかと思いつつ起きあがろうとしたら全く体が痛くないことに気付いた。


ゴーマン「あぁ、それはな」


 そう言い、横にいる少女を紹介してきた。


ゴーマン「この子はステラ。君と同じ新人冒険者だよ。この子が治療してくれたんだ」


 そう言うとステラが挨拶をして来る。


ステラ「初めまして。カルゼルさん。ステラと申します。よろしくお願いします!」


 そう礼儀正しく挨拶をして来る。


カルゼル「初めましてステラさん。カルゼルと申します。よろしくお願いします。それに治療ありがとうございます」


 そう自己紹介がすむと


ゴーマン「ステラ。もう夜だ。カルゼルを宿に案内してあげてくれないか。この人は今日こっちにきたばっかりなのでな」


 と、ステラに頼んでいる。ステラは


ステラ「わかりました! じゃあカルゼルさん、行きましょうか!」


 と言うことで俺たちは宿に向かっていくのであった。

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