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 青い空

 青い海

 波打ち際に立てば、心もさらわれそう

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 みぎわ。

 水際。

 水のほとり。


 国字かと思ったのですが、立派に漢字なのですね。

 海のそれだけではなく、川のそれも、いやもう水際すべてを表すようですが、私がイメージするのは何といっても浜辺。


 ザザァ……

 ザザァ……


 押し寄せては返す波の音。

 潮風のにおい。

 海鳥の声。


 ザザァ……

 ザザァ……


 それが人の心を落ち着かせるのは、穏やかな時は心音のリズムと同じでもあるからだそう。

 胎内にいた時も思い出すのだとか。


 ザザァ……

 ザザァ……


 私にとっては、縁遠い海。

 在所は盆地ですし、日本海にも太平洋にも遠いのです。


 それでも、この「みぎわ」を言葉として知ってからは何故か、耳にも心にも海のそれがイメージされます。海はやっぱり、人間の、生き物の故郷なのかもしれませんね。


 そっと目を閉じ、波音を想像する。

 それだけでどこか、心が落ち着いてきそうです。

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