片思いの君~優人君へ~
元気ですか。
隣の家の萌花です。
今日はどうしても手紙で伝えたい事があり、久しぶりに書いてみました。
最後まで読んでください。
私と優人君はいわゆる“幼馴染”といわれる関係です。
生まれた時から家が隣で乳児の頃から仲良くしていたみたいで、私が生まれてからのアルバムを見ると優人君がたくさんいます。
お互い一人っ子だったから、姉弟のように思っていました。今考えると、絆を深めるのに最適な環境だったと思います。優人君は可愛い弟みたいに思っていました。
しかし、中学生になって、身長が私より高くなり、やっぱり弟ではないのだなと感じる事が多くなりました。優人君を一人の異性として意識する事が増えたのだと思います。
優人君は昔から勉強も運動も出来て、そんな人と友達なのが嬉しかったし、色々教えてもらって本当に助かりました。しかし、優人君は男女を問わず人気で、学校では徐々に近づきにくくなりました。もっと話していたくても、一緒にいたくても長時間離れておかないと後が辛いから、学校では極力何もせずに放課後家で会うようにしていました。
優人君は優しくて人気があるから、学校で仲良くするとクラスの女子達から勝手に妬まれます。それでも優人君は一緒にいたいと思える相手です。それは何故か。
約束を守る真面目な人だから。様々なことに挑戦し、一生懸命取り組んでいるから。自分に自惚れずに努力を続けているから。口で言うことはできても、なかなか実践できないことをやれていて、本当に尊敬しています。
そんな優人君に私はいつの間にか惚れていました。私の人生で初めて生まれた感情をどうすれば良いのか悩みに悩んで、お手紙を出してみました。
返事がもらえたら嬉しいです。どんな内容でも受け止める準備は出来ているので、優人君の本音を教えてほしいです。
勿論対面で直接話してもらっても構いません。紙として残したくないのであれば、その方が良いのではないかと思って提案してみました。
優人君の人生に幸せがありますように。
萌花
片思いの君へ 花宮風月 @windymoon
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