眠れないアナタを彼と優しい夜が包み込んでくれる【女性向け・年上彼氏系】(※タイトル変更可能)

起きた…?まだ寝てるか…


えいっ…


フフフ…ほら、朝だよ…あ…まだ朝じゃないのか…


まだもう少し寝る?ん、分かった…


はーい、居ますよ…ちゃんと居ますよ…


ん?なんぞ?


何か話してて、か…いいよ…


何の話をしようかねぇ…あぁ、さっきまで見てた夢の話でもしようか


おう、分かった


…ゆっくり話すから、聴きながら眠れそうなら寝ちゃっていいからね


さっきまで俺も少し寝ててさ


夢、見てたんだ…




夢の中で僕一人ぼっちになっててさ、まぁ、俺もあんまり変わりないけど(笑)


何か漠然としてるけど、人を楽しませたいって気持ちで夢の中に居て


最初にまず君を笑顔にしたいって思って探すんだけど


夢の世界の中の、どこさ探しても君が居なくてさ、一生懸命探したんだけど、


ずっと見つからなくて、




なんか夢の中だと、俺、全然ダメダメなやつでさ


体も上手く動かなくて、友達も居なくなってて、なんかどうしようもなくそれが辛くて




あぁ、ごめんね…ちょっと悲しい話になっちゃったね


でもね、まだ続きがあってさ、




それでトボトボあるいてたら、誰だか分からないんだけど


誰か分かる人たちに会ってさ…不思議だよね、まぁ夢だからそんなもんなんだろうけど


そこであった人達が、結構いいやつでさ


一杯僕の事を支えてくれるんだ、夢の中で仕事して疲れて帰ってきたら


「今日もお疲れ様」「大好きだよ」「頑張れ」って応援してくれてさ


だから、全然ダメダメな僕でも、いいのかなって思えて


もっと頑張ろうって思って、頑張って…頑張るんだけど…




俺もさ…僕も、ほら「何とかしよう」って無理しちゃうじゃん?


それでさ、もっと夢の中を楽しくしようってするんだけど、気が付いたら


周りに居る人たちが、悲しそうな顔しててさ


あー、やっちゃったなーって思って、反省してさ、後悔してさ


そこで諦めりゃいいのに、また何回も「楽しませよう」ってトボトボあるきはじめんの



んでさ、周りに居た連中も、いつの間にか入れ替わったり、


逆にずっと応援してくれるヤツも居たりしてさ、たまに笑ったり


馬鹿やったりしてさ…何か激しさは無いんだけど、それなりに悪くは無くて…



そしたら、夢の中に、君が現れてさ…


最初はビックリしちゃって、夢の中の設定?なのかな、君は僕の事知らないみたいで


何か、それが少しだけ寂しくって、でも君は君でさ


色んな話してね…ラーメン屋さん行くなら何処か、とか…そうそう(笑)


この前、俺と君で行ったラーメン屋の話を夢の中でもしててさ


うん、好きな音楽の話とか、夢の中でも、まんま君でさ…


すっげぇ優しいのよ、俺の事知らないはずなのに、いつもの声で


「君は頑張り屋さんだからねぇ、無理しすぎなんだよ」って…



でもさ、ひとつだけ、こっちとは違っててさ…


夢の中の君は、僕の他に好きな人がいてさ、うん


いや、そりゃそうだよなって、だって俺と知り合うよりも先に


その人と会ってるわけだし、僕ホントにダメなやつだからさ



それでも夢の中で君に恋をしてさ、気持ちを伝えようって思って


話そうとするんだけど、僕の口が動かなくって、上手くいかなくって



…あぁ、ごめん、また悲しい話になっちゃったか…ダメだな


なかなか寝付けなくなっちゃうよな…でもね、だからね…


僕は、君の事が大好きって、改めて思って…



そう思った瞬間に、目が覚めたんだ。


目開けたら、俺の目の前に君が居て、口半開きにして寝てて


アホみてーな顔して、幸せそうに寝ててさ


なんか俺、無性に愛おしい気持ちでいっぱいになってさ



君がさっき起きるまで、ずっと寝顔見てたんだ…


って、寝てるし、まぁ、いいか……うん、おやすみ


愛してるよ。

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