高難易度ダンジョンを作る 2
「む、朝か」
アイディアを練っていたら朝になっていた。そもそも今いるこの空間、太陽の光とかないので時計でしか時間を判別出来ない。そのため気付いたら朝ってこともある。
さて、雑談はこのくらいにして続きを作るとしよう。
次に作る二階層は火山ステージである。
大まかなフィールドの形としてはまず入口付近はごつごつした岩が多くあり、その近辺に強酸性の泉を配置している。
少し進むと枯れた木とか草が生えているエリアになり、視界が確保できない中での戦闘を強いられるようになる。
更に進むとついに火山に辿り着き、ボス部屋のある火口まで魔物の襲撃や流れるマグマに対処しながら登っていくことになる。という感じの構成になっている。
魔物の構成だが、まず入口付近の岩場エリア。そこにはゴブリン系とバード系(火とか雷を吐く鳥)の魔物を設置した。
コンセプトとしては、岩場で視界と機動力が制限される中で小柄なこの二種類の魔物による奇襲攻撃を繰り返してダメージと精神的な疲れを蓄積させるというものだ。
次のエリアの枯れた木とか草が生えているエリア、ここは引き続きのゴブリン系とバード系に加えオーク系とオーガ系で構成する。
先ほどの岩場エリアで消耗した侵入者に効率的にダメージを与えるべく、ある程度知能のある人型の魔物を中心に設置している。
そして火山エリア。ここはギミックとして山頂から落石してきたり、溶岩が流れてくる。
そのギミックを対処するために侵入者の視線は山頂の方に向くことが予想できる。
その視線を乱すために魔物の構成は空から攻撃できるバード系、ワイバーン系を主軸に、おろそかになりがちな背後を強襲するために岩とかに擬態できるゴーレム系を加えた構成にした。
そして火口の入口からボスエリアがある火口の最奥までの道のりは、貴重な資源が採掘できるようにして、それを掘る者を強襲するためにゴーレム系とスライム系を設置する。
道のりの構造自体が迷路になっているため、時間をかければ暑さで体力が失われるなか、迷路を突破せざるを得ないという高めの難易度になっている。
そして最奥のボスエリア。
ここにいるボスはドラゴン系最上級のレッドドラゴンの亜種、ラーヴァドラゴン、その強化型だ。
ラーヴァドラゴンは翼が退化していて飛行できないものの、堅牢な装甲と高火力のブレスを持っている。
特に弱点とかがあるわけではないのでここに来るまでに消耗した体力でさらに持久戦を強いるのは、効果的じゃないかと思ってこういうボスに設置した。
*****
大体この階層はこんなものだろうか、ここまでは正直足切りのライン設定な面もあったので一定以上の戦力があれば攻略が可能な感じだった。
なので、次の階層からは積極的に排除する精神で作って行こうと思っている。
「そういや貴重な資源が採掘できるって設定したけど何がいいかな?」
ミスリル?アダマンタイト?オリハルコン?
色々あるが、採掘できることを考えてオリハルコンとか高位のものはもう少し温存する。
代わりに、ブライトオブシディアンという特殊な鉱石を設定した。これはまあ平たくいえばポケットな魔物でいう所の「ふし○なアメ」だ。使うとステータスが少し上げられるようになる。
これなら強い人は無視できるし、弱い人は無視できずゴーレムに背中をバッサリされるわけだ。
こうして満足した俺は、次の階層に取り掛かる俺であった。
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