『双星』国家説明その②:【玄】帝国

 大陸北方に広がる大草原、旧【燕】の地から勃興した騎馬民族国家。

 五十余年前、天下の統一を目前にしていた【栄】へ侵攻。首府【栄京】と大河以北を奪取した。

 この時点で大河を越え、旧【斉】の地を押さえなかったのは、将兵の多くが水に慣れておらず、また【栄】の敗残兵と義勇兵が決死の覚悟を示し、先鋒部隊を喰い止めるのを見て、時の皇帝が作戦を断念した為。それ以上、それ以下でもない(※【栄】帝国の宮中では『自分達の献策故』とされた)。

 以後、大陸各地に軍を派遣し、領土を拡大。

 その勢力は紛れもなく世界最強であり、七年前には覇業の総仕上げとして、【敬陽】攻略を第一手とする大侵攻を企図。

 戦力差は圧倒的であったが、張泰嵐率いる張家軍に苦戦を強いられ、【敬陽】攻略作戦は長期化。その間に、あろうことか皇帝が陣中で戦病死してしまう。

 混乱に乗じ攻め立ててくる張家軍に対し、即座に『新皇帝』となる宣言をした、若干十五歳のアダイは、巧みな指揮で全軍を統率。後世において【護国】と称されることになる張泰嵐の猛烈な追撃を凌ぎ、帝国全軍を悠然と撤退させた。

 皇帝のアダイは長い白髪で少女のような外見。騎馬にも乗れず、剣も自ら振るえないが、彼の即位後、叛乱は皆無であり、【玄】帝国は極盛期を迎えている。

 精強無比な軍を率いるのは、皇帝によって選抜された勇将、猛将達であり、中でも『四狼』と呼ばれる猛将達は大陸各地で暴威を振りまき、畏怖されている。


 史実の『金』です。『モンゴル』ではないよ。

 ただし、『金』衰退の要因となった、過度な漢文化導入はしておらず、アダイが巧みに政策を進め、富国強兵に邁進しています。

 強大であるが故に各国と国境を接しており、全軍を対【栄】戦へ投入出来ない制約もありますが戦力は圧倒的で、厄介なのは張泰嵐他、大河に張り付いている武将達だけだったりします。

 ただし、一番恐ろしいのは、アダイさんが『武将』ではないこと。

 つまり……戦場で泰嵐さんを討つことに拘りなし。


『勝てば官軍』

『敗者に歴史無し』

『過程も大事だが、最後には勝ってこそ』


 作者的には、とても気に入っています。

 戦場で隻影君が相対したら、策の前に敗死しそう(※アダイさんも戦死するかもだけど!)。

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