“私の”恋人を親友に奪われた。

木々(キキ)

1話 私と親友

「にっこ!おはよっ!!」


桜の花びらが舞う中、笑顔で挨拶を

してきたのは私の親友の優子だ。


「おはよ、今日も優子は元気だね、

今日からテストだってのに」


「だって!!もう高校生なんだよ?

受験の時と違って緊張しないじゃん!!」


「まぁ…ね、でも初めてのテストだよ?

最初ってめっちゃ大事じゃない?」


「ん〜、そーかな?」


そんな会話をしながら学校へ向かう。


教室内は凄く静かでクラスメイトは教科書やら

資料やらを使い、必死になって勉強している。

今からじゃ遅いっての…


だが、ただ一人。優子だけはスマホを

ぽちぽちといじっていて楽しそうに

ゲームをしている。

さすが優子…中学の時と変わらず

自由だなぁ。


♪〜キーンコーンカーンコーン


チャイムが鳴り響き、皆席に着いた。

先生がテスト用紙を配り、合図の

チャイムが鳴る。


一日目のテストが終わると、

皆絶望したような顔をして帰って行く。


「にっこ!テスト意外と簡単だったね〜」


「そうだね、まぁあれぐらいだったら

授業聞いてればわかるからね。」


「さすがにっこぉ〜!!やっぱ天才は違うなぁ〜

凄いね!!」


「そんな事ないよ。」


そう、私は天才なんかじゃない…


三日間のテストを終え、喜びあっている

生徒達と採点をしなければならない先生方。

どちらにせよ、月曜日はどっちもタヒんでると

思う…さっさと帰って寝よ。


「ねぇにっこ、明日サッカー部に行かない??」


「え、サッカー部?なんで?」


「ほら、この学校は部活動に入らなきゃ

いけないでしょ??それで、私サッカー部の

マネージャーになろっかなって!」


「はぁ…一人で行けば??」


「にっこお願いッ!私、にっこと行きたいの!!

一緒にマネージャーやりたいの!だからさ、

見学にっこと行きたいの!!」


「なんで私がマネージャーになるのよ、嫌」


「じゃあにっこは何の部活入るの??」


「それは…」


「よし決まりっ!明日8時に迎え行くからね!」


「はぁぁぁ…わかった」


「ありがと!にっこ大好きッ!!」


私は思いもしなかった…

この返事が、私と優子の関係を大きく変える事に

なるとは…

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“私の”恋人を親友に奪われた。 木々(キキ) @mokumokumoku

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