第4話 オープンツーリングに行こう

30も過ぎて俺 仏壇も落ち着いた

なんでかって 俺を引っ張る VFRが本気で居なくなった からだ


連絡が付かない ヤッパリがん だったとか 散ったとか

色々、言われていたが ひょっこり NAのオープンで現れる


仏壇もNAオープンに乗っている


VTだったのも同じNAのオープンで現れた

VTは VFRが参加するツーリングだと別行動を取っていた


三台が揃ったので コーヒーにしようを 話しながら見ると

大人しかったVTの奴が「三台で行くしか無いか」となった時に

其の昔 ガンマに乗ってやつが セダンで現れる


VFRがいきなり 「ありがとう」とお礼を言い始める

確かにガンマの車は4ドアセダン 四人乗れる


ガンマ この人らに何言っても無駄と諦めた顔になって

「いきますよ そこの茶店で」と乗せて行ってくれた


VFRと仏壇とVTで 三台オープンでツーリングに行こう と話すが

VTのやつが断ってくる


ガンマ曰く

「VFRさんも仏壇さんも  全 然 落ち着いていない 仕方ない」


抗議したかったが 返り討ちに合いそうで VFRが黙る ので俺も黙る


2台でオープンツーリング

途中に峠 

登りはアクセルワークで競り勝って離していく

ノンスリがトルセンで効きが甘い 我慢


下りの途中で追いつかれてくる もっと思い切りのいいVFR

二台とも3桁に飛び込んだスピードで抑えて走る

うん VFRも俺も 落ち着いたよな 間違いなし


ゆったりしたワインディングの高原道路に入り

タバコに火を付けて 一服しながら流していく


ふと タバコを持った手が車外に 次の瞬間 背中に激痛 熱い

でも3桁 背中の激痛を我慢して減速

本気で熱い 痛い

でも 3桁 減速が先で我慢するしか無い


ちょうどあったドライブインに 飛び込んでいく

この頃には 熱さは収まってるが まだかなり痛い

車を停めて とろあえず落ち着こうと 自販機でジュースを買う


VFRが戻ってきて 隣に止めて降りてくる


「なんか 背中なんかなってないか 激痛だったんだが」 と背中を見せる


爆笑するVFR


「仏壇くん 背中に焦げた後 穴空いてる 自分で根性焼きを背中でやってる」


もう痛いわ凹んだわで たらたらと2桁で走って帰る宣言


VFRのオープンはかっ飛んでいく すぐ見えなくなった 


何時もの整備工場 VFRに遅れること1時間

皆も集まっていて 降りていくと 両肩を捕まれ 背中


「これ これ この穴 あの峠で3桁で遊んで

 高原道路で油断して タバコの火が飛んで」とVFRの説明


爆笑され更に凹んで 帰る


見送る社長

「3桁って あの峠でか あの二人30過ぎても ぜ ん ぜ ん 落ち着いてない」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

本気で熱かった 痛かった

でも 3桁 減速が先で我慢したよ

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

応援に行こう 栗原慎一 @kurihara_shinichi

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ