昼休み (弁当編)
美術の時間が終わり、ついに昼休みの時間となった。
「織原さん、一緒にご飯たべよー!」
教室に着くと、三条が声をかけた。
「はい、一緒に食べましょうか」
「おーい!、誉、優太、達也も食べよー!」
三人にも声をかけた。
「いいですよぉ」
「別にいいぞ」
「あぁ、分かった」
俺達は、校舎の屋上に行った。
屋上を照り付ける太陽はまるで、俺たちを歓迎しているようだった。
「さぁ!食べよう!!、はい、手と手を合わせて」
『いただきます!』
合掌をして弁当箱を開けた。
弁当から漏れるいい匂いが食欲を沸かす。
「え、!?」
織原さんが変な声を出した、皆驚いて織原さんの方を向いて、織原さんの目の先をみると、弁当箱に綺麗に並べられた食材の中に何よりも赤く丸いモノが入っていた。
再び織原さんの顔を見ると青く染まっていた、初めに感じた上品さの欠片もなかった。
「トマト?、はっ!そうだ織原さんてそういえば、トマト苦ってだったようなぁ~」
中野が思い出したように言った。
「そんなに苦手なのか、もし良かったら代わりに食べるよ?」
「いや、大丈夫です!頑張って食べてみます!」
初めて織原さんの、ハリのある声を聞き少し驚いたが、、、。
「あのぉ~、箸が動いていないけど、本当に大丈夫?」
「無理して食べるなよ」
西園寺も心配をしている。
だが織原さんはついに覚悟を決めたように箸でトマトを掴み、口に運び
パク モグモグ ゴックン
食べたのであった。
しかし、織原さんはすぐに、水筒に手を付けお茶を飲んだのであった。
その一部始終を見ていた四人は少し口角が下がっていたのは言うまでもないだろう。
「よくたべたねぇ~!偉いじゃん!」
「やっぱり、まだ苦手ですね」
三条が褒め、今まで箸が止まっていた四人は、楽しいご飯時間を過ごしたのであった。
苦手なモノを頑張って食べる織原さん
【 頑張っている姿も好きになっちゃう! 】
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