休み時間
休み時間に入り皆、やはり織原さんに話かけようとするが、どうしても声をかけにくい状況だったが、一人だけすぐに声をかけた。
「織原さん、まだこの学校の教室とか場所が分からないと思うから、昼休みに学校案内するよ」
声をかけたのは、織原さんの隣の席の坂守だった。
「えぇ、ありがとう。ではお願いしようかしら」
「バッチリ任せとけ!、隅々まで教えてやるよ!」
それを気にクラスの人が次々と織原さんの所に集まり声をかけ始めた。
「ねぇねぇ、前の学校ではなんて呼ばれていたの」
「織原さんってホント綺麗だね、何の化粧使っているの」
「俺、佐藤って言います!もしよければ、LINE交換して下さい!!」
「おいおい、抜け駆けはずるいぞ!!俺も交換して下さい!!」
多くの質問が一気に織原さんに攻撃をする。
しかし、丁寧に一つ一つの質問に答えていく、その姿はまるで、
生きた ― 聖徳太子 ― のようだった。
教室の窓にも他のクラスの人が集まっていた。
一時間目の授業をする先生が、教室に入れなくなるほどの人数がおり、先生が困っていた。
キン コン カン コン
長く続いた質問タイムも学校のチャイムで徐々に無くなっていった。
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