第3話 恐怖する
はじめは復縁を求めて、
最寄りの駅で毎朝待っていると留守電が入った。
それを無視していたらどうして逢ってくれないのかと
電話とメールの嵐。
最近は復縁を迫ることをあきらめたのか
復讐に力を注いでいるようです。
その復讐というのが私のアドレスを
出会い系サイトに流すことだったようです。
しかもただ情報を流しているだけではないの。
私の容貌や、通る道や乗るバスの情報までサイトに流しているようで。
携帯を見ると夜の相手をしてくれないかといった誘いばかりあります。
正直、怖かった。
どこに住んでいるの? 駅前にいるよ。
さっきここをとおらなかった? 可愛い女の子だね。
そんなメールが一日六十通。
電話は五十件の履歴が埋まってしまうほど。
怖くて怖くてたまらなかったのです。
出来る限り拒否設定にして携帯の電源を切りました。
そんな生活を続けて一週間。
現代人の生活に携帯電話は欠かすことのできない必需品なのです。
友人からの文化祭に行かないかと誘ってくれたようなのです。
私はもちろん気付きませんでした。
「なんで携帯の電源切ってんの? 昨日メールしたでしょ?」
そう言われて恐る恐る電源を入れました。
メール件数89件。
拒否登録にした甲斐あっていつもより格段に少ない。
友達からのメールはそのうち2件でした。
出会い系のメールはすぐに分かります。
登録したわけでもないのに送信者の部分がアドレス表記ではなく、
宣伝のようになっている。
もちろん選択して削除する方法で消していました。
友達のメールを消すつもりはなくて、
確認しながらになりました
1時間くらいかけて削除していったのです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます