第2話 心の傷

彼と別れて3か月経ちました。


何ともないはずでした。


けれどあのとき負った心の傷は自分が把握しているよりも、


ずっとずっと深いようです。


暗闇が怖くて、夜も眠れません。


後ろで男の人の声がすることにびくびくします。


足音が怖いのです。


電車で男の人たちが集まっているのが怖い。


性欲の塊みたいにみえる。その時には自分のそうなのかもしれませんね。


自覚してからというもの、男の視線が怖いのです。


私の方を見ないでほしい。


これって自意識過剰ですよね。


分かっているのに、


日常生活を送るぶんには警戒しすぎってこと

分かっているのです。

しかし男性心理を知ってしまったからには、

周りの男性は何を考えているのだろうと

気にしてしまうのです。


電車の中で本を読んでいる人だって、

音楽を聴いている人だって、


野獣の性質を持っている。


あの人も心のどこかで

あの女の人は抱ける、

抱けないって判断しているのではないかと

気持ち悪くなります。


たくさんの年月が経ち、やっとなんとか外に出歩ける。怖いけど大丈夫と思っていました。


最近嫌がらせと思われるメールが増えてきました。


2年くらい前に付き合っていた人の仕業でしょう


別れを告げたのは向こうからなのに何が不満だったのでしょうか。


ストーカーまがいのことをするようになっていきました。


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