異世界から帰還した主人公のチート能力に加え、式神などの呪術的アイテム、密教的なマントラ(真言)、そして両面宿儺やナラクなどの魅力的なサブキャラなど、バラエティに富んだ道具立てと、キャラクターの様々なバックストーリーと背景が、物語世界の奥行を深めて作品の魅力を上げていて、原作者のストーリーテリングの「冴え」を感じさせる。主人公の現実世界への帰還は、通常の転移や転生ではなく、NARUTOの「穢土転生」を彷彿とさせる。
物語世界を流れる黙示録(アルマゲドン)的な壮大な世界観の中で、主人公が救世主(メシア・キリスト)なのか、反キリスト(悪魔)なのかも興味深いところである。