第96話「工場攻城戦4」

【同日 14時25分 富野産業工業地帯 工場3F】


階段を駆け上がると、未だアドたちが交戦していた。


   「どうしたんだッ?」

アド 「あ、サンちゃん! ごめんッ、三階が細い通路で……」

栗子 「武器が上手く振れねぇんだよッ、くそ」


姫片の大鎌も、豹藤の電磁ブーツも、基本的には開けた屋外用。

狭い廊下では殺傷力を発揮できない。

甘噛のトンファーだけでは、攻めあぐねているのだろう。


   「完全に采配ミスだった……」

アド 「ヒサギンッ、ごめん廊下のゾンビ、突破お手伝い願えるかい?」

ひさぎ 「いーわよ。暇だし」


来栖崎は手狭な廊下で、刀を突き立てるように構え──


ひさぎ 「てか、恐る恐る頼まないでよ。イラつくから」


──強烈な突きを主体に、道を切り開いていく。



■■─────────バトル────────■■




アド 「『ガトチュッゼロスタァィル!』」

ひさぎ 「変な掛け声つけないでよもうッ!」

   「元ネタがわからんが、とにかく掃討サンキュー来栖崎」

礼音 「礼はまとめてのが良さそうだぞッ、部屋は全部で4つある!」

  「ええ、急いで片っ端から探しましょうッ」

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