第54話「卑劣な策謀」

【同日 9時55分 デパート6F 非常時発電機設置階】


アドは発電装置の前で、両手を広げた。


アド 「ふっふふー、あたしを攻撃するのかい? いいぜ攻撃しな! だがもしも発電機に少しでも被弾しようものなら、ポートラルの全電力は停止するのだよ? はははは! そうすればポンプも止まりトイレも流せない、顔も洗えない! お湯一つわかせぬのだよ!」

  「ぐ……卑劣な」

アド 「くはは、卑劣、卑怯とは己の無能を手段のせいにする、弱者の台詞よのぉ!」

  「くそッ。なぜにこいつはここまで噛ませ犬ボスキャラっぽいんだ……?!」

ひさぎ 「殺そ、ねぇ早く殺そ」

  「ああ、刀は被弾することはないってことを教えてやるしかないな」



■■─────────バトル────────■■



アド 「ふぐぉ……だが死なぬ、まだ死なぬのよ!」

  「ば、あいつ窓から飛び出したぞ?!」

ひさぎ 「違うわよアホ、窓の外見なさいよ!」

  「んがぁ! よじ登って上の階の窓から入りやがっただと?! 甘噛流で言うならマジでテクニカルチンパンジーかあいつ!」

ひさぎ 「タクティクスゴリラよきっと、メスゴリラね」

   「そうだな。ゴリラに服はいらねぇよな。剥ぐぞ」

ひさぎ 「命令すんな変態が。でも──同意」

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