第53話「コナモノ召喚」

【同日 9時50分 デパート4F 仮設医療所】


   「ほぅらッ! 追い詰めたぞクソゲロアド丸!」

アド 「ふっふふー、ここまで辿り着いたのは貴様らが初めてだよ。だが、残念だったな。我が忠実なる下僕を召喚させてもらった」

栗子 「召喚されたもぐもぐ……ごっくん」

  「餌付けじゃねぇか!?」

栗子 「餌付けじゃないぞー。アド閣下はーあたしのーこう、すごく大切な上司だー(棒)」

  「お前TRPGなめんなよ!」

ひさぎ 「いいわよもう変態。片栗粉が何袋増えようが、関係ないし」

栗子 「クリコじゃねぇリツコだっつってんだろぶっ殺すぞ!」

やいと 「ちょ、あなた達、ここ一応医療所なんだけど?! 騒ぐのはやめてよね?!」

  「すいませんやいとさん。でも安心してください」

  「直ぐにそこの馬鹿二人を『うんともすんとも言わない躰』にしてやりますので」

栗子 「は? あたしを前に随分と調子こくじゃねぇかインテリ坊主ぅ」

栗子 「ゾンビにびびって女の影に隠れてたガキが、なにを」

  「黙れ」

栗子 「ちょ……おま銃は……」

   「豹藤ちゃんの思い遣りを踏み躙り、他人に迷惑を掛けまくる貴様ら二人を。僕は許さない」



■■─────────バトル────────■■



栗子 「……ぁがっ。……来栖崎……テメェいつのまにんな強く……」

ひさぎ 「よっわ。私、嫌いなのよね粉物」

栗子 「リツコだっつってんだ……ろ……がくっ」

アド 「ちぃ、つかえない駒め! ならば奥の手を見せてやる、ついてきなッ!」

  「どこまでも外道か?!」

ひさぎ 「つっこんでる暇があったら追うわよ変態!」

  「僕は変態じゃな──……あ、そうだ。やいとさん」

やいと 「な、なにかしら」

  「お騒がせついでになっちゃうんですが、そこで気絶している姫片さん、下着まで全部ひん剥いて、エレベータで屋上に運んでおいてもらえると助かります」

やいと 「え……なんで」

   「晒します」

やいと 「承知したわ」

ひさぎ 「……ノリノリかよ」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る