第41話 5~6本かな?
「え、せいりょくざいってなに?」
「あ、いや、なんでもない」
あのクソ親。奏になんてこと持たせるんだ。
どうゆう思考回路を持ったら、息子の幼馴染に調味料と謳って精力剤を持たせるんだ。
狂ってやがる。
「この調味料と、後は赤ワインかな?ちょっと零二くんのお母さんにもらったの~」
「そうか、それはよかったな」
だったら教えるのは赤ワインだけにしとけよ。
「でもさ~、出来立てを食べて欲しかったなぁ~」
自分もパクパクと箸を進めながらそう言う。
「ま、まぁ流れてあーなったからしょうがないな」
「ホントは肉汁がジュワーって出る予定だったのに~」
「出来立てじゃなくても美味しいよ」
「けどやっぱ出来立てがいいじゃ~ん」
「なら、次は出来立てで食べような」
「うん!」
ニコッと微笑むと、幸せそうにハンバーグを頬張る。
ホント、美味しそうに食べるよな。こっちまで何倍も美味しく感じる。
ちょっと待て、これ精力剤入ってるんだよな。
てことは遅かれ早かれその効果が効いてくるってことだよな。入れた本数にもよるけど。
「奏」
「ん~?、なに~?」
「凄十って調味料さ、入れたの一本だけ?」
「いや~?貰ったの全部入れたけど、ダメだった?」
「ちなみに何本?」
「5~6本かな?」
これはマズい。
いくら肉とかソースで薄まったとしても絶対に効いてくるぞこれ。
時間の問題だ。
既に何回戦も終えたから、もうする気力がない。まぁ、奏の裸体を見たらすぐに復活はしそうだけど。
「ごちそうさま~」
「え、はやっ」
俺が半分ほど食べ終えたときには、奏はぺろりと完食していた。
「だって美味しいんだも~ん。でもおかわり作ってなかったのは残念だったなぁ」
「流石に食べ過ぎだ」
それに、あんな料理おかわりなんてあったら取返しのつかないことになりそうだ。
「零二くんはゆっくり食べてていいからね~?」
「ゆうて俺ももうすぐ食べ終わるけどな」
「その間に私はちょっとデザートを」
と、キッチンの方に行き、何やら冷蔵庫を探る奏。
戻ってきた時には手にはケーキ。そして、
「あとはこれも食べちゃおー」
スーパーで大量に買ったお菓子が入っている袋から、ポテチを取り出す。
「よく食べるなー」
「デザートと甘じょっぱくいきたいからね~」
「ケーキとポテチって合うのか?」
「これがね~、またおいしいんだよ~」
「既に実験済みか」
「あと意外な組み合わせといえば~、酸っぱいグミにス昆布とかも美味しかった!」
「それ絶対合わないだろ」
「食べてみたら分かるけど美味しいの!後でやってみる?」
「遠慮しとく」
食後にお菓子をバカバカと食べれるほど俺の胃は大きくない。
せめてケーキを一個だ。
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