第202話 冬華
声が聞こえる。
泣き声だ、しかも幼い子供の声。
その声は次第に鮮明になっていき、すぐ近くで泣き叫んでいる様に聞こえてくる。
まるでぐずる赤子を腕に抱いている様な、そんな距離。
それでも眼の前は真っ暗だ。
「あぁ、コレ……夢の中だ」なんて頭のどこかで考えた。
何度も何度も夢に出て来た声、聞き慣れた泣き声。
私は夢の中でだけ、我が子を抱くことが出来る。
「冬華、高い金を出して育ててやったんだ、ちゃんと親孝行しろよ」
ふと父親の声が聞こえた気がした。
ろくに育てられた記憶なんて無い。
いつだって好き勝手な事を言って、仕事もすぐクビになって。
母親は別の人を作って出て行った。
私は父親と一緒に居たくなくて、必死に勉強しながら働いた。
高校時代は寝ずに働く勢いで、学校では休み時間も勉強してなんて日がたくさんあった。
そんな私だったからこそ、友達なんて一人も居なかった気がする。
いつでも目の下にクマを作って、休み時間も必死でノートに向かう女と誰が仲良くしてくれるというのか。
その後はボロボロのアパートで独り暮らしをしながら奨学金で大学に通い、やがて警察学校へと入学した。
別に警察官というモノに憧れていた訳では無い。
公務員ならお給料良いのかなってくらいの感覚だったと思う。
他の就職先だって、当然考えはした。
でも、出来なかったのだ。
いざ大学を卒業という時期になって、急に怖くなった。
私みたいな人間を、誰が欲しがってくれるのだろう。
バイトと勉強しかしてこなかった私みたいな存在が、社会に出て生きていけるのだろうか?
そんな事を考えている内に、私は逃げた。
警察学校、そう“学校”なのだ。
もう少し学生で居られる、社会に出なくて済む。
もはや普通の精神状態ではなかったと思う。
私は縋りつく思いで警察学校に入り、6か月という短い期間を過ごした。
でも私にとっては凄く有意義な時間だったのだ。
男の人がとにかく多かったけど、女性だってもちろんいる。
男女共に友だちも出来たし、大変な勉強や訓練だって乗り切る事が出来た。
でも、その結果。
「女に警察官なんぞ務まるモノか、出来損ないが」
父親に、そう言われてしまった。
私の全てを否定されたみたいで、目の前が真っ暗になった気がした。
あぁ、もう“この人”と会うのは止めよう。
昔よりずっとボロボロのアパートで、薄汚れた父親。
そんな彼を見放し、私は自由に生きる事にした。
それからは推薦された警察署へと着任し、忙しい毎日を過ごす。
警察官の仕事は忙しいが、休日もちゃんとある。
お洒落も勉強して、同い年の人たちがどんな遊び方をしているのかも調べた。
仕事をして、遊んで、そして友人の輪を広げて。
楽しかった、本当に楽しかったのだ。
そんなある日、一人の人から告白され付き合う事になった。
私より立場の偉い、同じ職場の年上の男性。
お互いに公務員という事もあり、普通より話は早かったと思う。
付き合ってから数か月後には結婚を申し込まれ、式場を決めたり相手のご両親に挨拶をしたりと。
忙しくも幸せな日々を送っていたある日、私に子供が出来た。
「ありがとう! 絶対に幸せにするから!」
そう言って彼は喜んでくれた。
なんの不安もない、これから幸せな家系を築くんだ。
信じて疑わなかった日々、笑顔で毎日を過ごすことが当たり前になっていた。
だというのに、その終わりは唐突に訪れた。
珍しくないと言ったら嘘になるが、コンビニ強盗の通報。
夜勤で職場に居た私は、現場に急行。
そして問題のコンビニ内で暴れていたのは、父だったのだ。
頭が真っ白になったのをよく覚えている。
何故父が? 何でこんな事を?
そんな事ばかり考えている内に、私は周りの制止を振り切ってコンビニ内に走り込んだ。
その後何を叫んだのか、私はよく覚えていない。
多分酷い暴言と、罵る言葉を吐いていたと思う。
そして気づいた時には、グシャグシャの泣き顔を浮かべた父親が私のお腹を殴っていた。
「お前みたいな親不孝者、作らなきゃ良かった!」
その後父は取り押さえられ、事件は無事解決した。
社会的には、解決したはずだったのに。
「あ、あれ……?」
お腹を殴られ、息苦しさに座り込んだ私は“小さな赤い水たまり”に座っていた。
もしかして、父が誰かを傷つけたのか?
そんな事を考え、サッと血の気が引いた。
酷い話だが、これから父がどうなるかよりも、父によって誰かが傷つけられた現実の方が私にはずっと怖かった。
そして身内で犯罪者が出たとなれば、私は最悪クビ。
少なくとも何かしらの処罰を受ける事になるだろう。
なんて、考えていた内は良かったのだが。
「……あれ? なんか、なんかおかしい」
私の呟きに、周りに居た同僚や先輩が集まってくる。
そして、そこには私の婚約者も居たのだ。
「冬華……? それ、大丈夫なのか?」
青ざめた顔で、彼は私の下の血だまりを指さした。
大丈夫って何が?
私は殴られただけだし、周りに被害者の姿も見えない。
だとしたら、この血はなんなのだろう?
別に刺された訳でもないし、体のどこも痛くな――
『イタイ』
その時、初めてこの子の声を聞いた気がする。
確かに耳に届いた、幼い声。
そして私の下に広がる血だまりは、未だに波打つように広がっていた。
「あ、ぁ……そんな。嫌、いや……」
その血液は、間違いなく私から流れ出ていた。
お腹のずっと下。
スカートの奥から、痛みもなく血液を垂れ流していたのだ。
これは一体、誰の血液?
「いやあぁぁぁぁぁ!」
その答えが分かった瞬間、私はお腹を抱くようにして泣き叫んだ。
――――
「っあぁぁ!」
悲鳴を上げながら、上半身が跳ねる様に起き上がった。
ぜぇぜぇと苦しい呼吸を繰り返し、びっしょりと汗に濡れた服が気持ち悪い。
ここ最近毎日の様に“あの夢”を見る。
最悪な過去、忘れられない記憶。
あの出来事のせいで私は交番に飛ばされ、相手の両親によって婚約を破棄された。
そして事情を知った友人たちは離れていき、私はいつのまにか一人に戻っていた。
「……最悪」
夢見の影響もあり、二日酔いでもないのに吐きたい気分だった。
むしろ吐いてしまおうか。
そうすれば少しは楽に……。
「あれ?」
ベッドから降りようとして、いつもと違う事に気づいた。
真っ白い室内、ベッドしかない個室。
腕に繋がれた点滴と、隣で涙を溢しながら私を見つめる少女。
あれ、ここ……どこ?
「冬華さん!」
彼女は絞り出したような声を上げながら、こちらに飛び込んで来た。
抱き着かれ、子供の様に泣き叫ぶ彼女を見てようやく記憶が戻って来た。
私は事故を起こしたんだ。
全く、警察官としては情けない限りだが。
「ごめんね、心配掛けて。お見舞いに来てくれたの? ありがと、優愛ちゃん」
声に反応したのか、抱き着いた彼女の顔が上下に揺れる。
どうやらとても心配を掛けてしまったらしい。
悪い事をしてしまった。
歳も離れているし、普段から連絡を取り合う仲でもない。
でも間違いなく友人だと呼べる彼女を、私は泣かせてしまったらしい。
今ではたった一人の友人となってしまった、大切な存在を。
「大丈夫、大丈夫だから」
そう言って彼女の背中を撫でながら、室内を見回した。
間違いなく病室。
必要以外のモノは何もなくて、ただただ真っ白い空間が広がっている。
物が少なすぎる事からして、多分事故からそう時間が経っている訳では無い事が分かる。
事故……あの時、最後に見たアレは――
「っ!」
急に込み上げて来た吐き気。
思わず優愛ちゃんを突き放して、手近にあったゴミ箱を抱え込んだ。
そしてすぐさま胃袋の中身がひっくり返る。
とはいえろくに中身など無かった様で、ほとんどが胃液だったが。
「冬華さん!? どうしたんですか!? い、今看護師さんを――」
「まって!」
部屋を飛び出そうとした優愛ちゃんを、思わず呼び止めた。
今人を呼ばれたら、かなり時間を取られてしまう事だろう。
検査して問題が無ければ帰してくれるかもしれないが、それでも今は一秒でも時間が惜しい。
早く戻って、“アレ”が何だったのか確かめなければ。
何だったか……じゃない。
アレは私の子供だったはずのモノだ。
姿形は良く見えなかったが、あの声は間違いない。
あの子が死んでしまったあの時、あの瞬間聞こえて来た幼い声。
幻聴だと思われるだろうが、確かに聞こえたあの子の声だったのだ。
なら、私が捜してあげないと。
「私、やらなきゃいけない事があって……どうしても今すぐ行かなきゃいけないの……」
「ダメですよ! 事故を起こしたんですよ!? ちゃんとお医者さんに診てもらってからじゃないと! もし後遺症とかあったら、下手したら死んじゃう事だって――」
「それでも行かなきゃいけないのよ!」
心配してくれている相手に取る態度じゃない。
それくらいは分かっている、分かっているのだが……私は彼女の言葉を遮って大声を上げてしまった。
「ごめんね、本当にゴメン。でも、確かめないといけないの……アレは、“あの子”は。私をまだ待っていてくれてる、まだ私をママって呼んでくれたの。だからせめて、私が見つけてあげないと」
どうかしていると、自分でも思う。
きっと酷い顔をしているのだろう、優愛ちゃんも青い顔で私の事を見つめている。
当たり前だ、死んでしまった筈の子供の影を追いかけて、おかしな事を言い始めているのだから。
普通だったら異常者だろう。
実際その通りなのかもしれない、でも私は――
プルルルルと、思考を遮る様に電子音が鳴り響く。
枕元に置かれた私のスマホが振動している。
画面に表示された名前は、“東坂縁”と書かれていた。
「も、もしもし!」
名前を見た瞬間、体が跳ねる様に動いてスマホを耳に当てて叫んだ。
傍から見れば情緒不安定な上、異常な行動を取っている様に見えるだろう。
その証拠にさっきから優愛ちゃんは何も声を発していない上に、一切動かない。
もう、彼女からも見放されてしまうのかな。
そんな事を考えて、チクリと胸が痛む。
『お久しぶりですね、関さん。なかなか順調なご様子でしたので、お礼の電話を差し上げようかと思いまして』
久しぶりに聞いたその声は、何やら訳の分からない事を言い始めた。
順調? どこが?
それにお礼って一体……。
『思っていた以上に良い塩梅になっていた物ですから、回収させていただきました。今までご苦労様です』
「ちょ、ちょっと待って下さい! 何の事を言っているんですか!? というか、昨日見たんです! あの子でした! 私、貴方に言われた通り“見える”様になったんですか!?」
相手の答えも聞かぬまま、食いつくように叫べば……電話の向こう側からは押し殺した様な笑い声が聞こえてくる。
『そうですねぇ、そうかもしれません。では、実際に確かめてはいかがですか? お子さんが眠るその場所へ行けば、答えが分かるかもしれませんよ?』
あの子が眠る場所、隣町の水子神社。
その場所に行けば、もしかしたらもう一度あの子に会えるかもしれない。
それを考えただけで、胸が高鳴った。
「分かりました、すぐ行きます! あの、それから“あの石”なんですけど……」
『大丈夫ですよ、ちゃんと回収してありますから。では、良い結果をお祈りしておりま――』
彼の言葉の途中で、私の手からスマホが奪い取られた。
慌てて其方に視線を向ければ、今まで見たこともないくらい鋭い目つきの優愛ちゃんが私のスマホに操作していた。
「ねぇ、アンタさ。あの天狗の仮面の男でしょ? 冬華さんに何吹き込んだの?」
普段の彼女からは考えられない、敵意の籠った低い声が病室内に響く。
その姿を見て、思わずゾワリと鳥肌が立った気がした。
『おや、聞いた事のない声の方ですね。初めまして、でよろしいですか?』
外部スピーカーから漏れてくるのは、落ち着いた東坂さんの声。
どこか楽しそうな、彼がニヤリと口元を吊り上げているのが頭に浮かぶようだった。
「挨拶とかどうでもいい、もう一回聞くね? 冬華さんに何をしたの? 返答次第じゃタダじゃ置かない」
『おぉコワイコワイ。最近の女性は物騒ですねぇ』
ケラケラと聞こえてくる笑い声に、彼女は苦虫を噛み潰した様な顔で舌打ちを一つ溢した。
そして。
「アンタの“呪い”はウチらが“殺す”から。思い通りになんて絶対にさせてやんない」
彼女は、さっきから何を言っているのだろう?
状況が理解できず、ポカンと眺めていると……そこに黒い霧が広がっていく。
車の中で見たモノに似ている気がするが、あの時よりもずっと濃い“ドス黒い霧”。
「ゆ、優愛ちゃん……後ろ……」
蚊の鳴くような声で背後を指さした私に、彼女は気づくことなく通話を続けている。
『あぁ、もしかしていつかの学生さん達のお友達ですか? いやはや、思った以上に居るモノですね、“忌み子”というのは。ではどうです? 貴女も彼女と共に行かれては。私が彼女に何をしたか、何を叶えてあげたのか。分かるかもしれませんよ?』
「言われなくてもそうするよ、それにいつまでも思い通りに行くと思わない方がいいよ? こっちには、アンタが思っている以上に“力”を持った人たちが居る。アンタの望みは絶対に叶わない、私が……私達が絶対にその願いを“殺して”やる」
『それは楽しみですねぇ。是非、いずれどこかでお会いしましょう。それでは』
そんなやり取りを終えた彼女はスマホを下ろした。
そしてその背後には、先程から集まって来ている“黒い霧”が完全に一つの個体としての姿を現していた。
真っ黒いローブ、暗闇の中に輝く赤い瞳。
そんな姿の片腕しか無い化け物が、残った腕で彼女の事を包み込んでいたのだ。
「冬華さん、前に私が“本格的”な活動をしているって、そう言いましたよね?」
黒い怪物に包まれながら、彼女は普段通りの柔らかい笑みを浮かべる。
それが余りにも状況とズレている様に感じて、背中に冷たいモノが走る。
「そして冬華さんは多分……生まれる前に亡くなっちゃったお子さんに会いたいって、そう願ったんですよね?」
そう言いながら、彼女は自身を包んでいる“モノ”の手に触れる。
彼女は気づいていない訳じゃない、ちゃんと“ソレ”を認識した上で受け入れている。
「その願いは多分間違っていません、でも“普通”なら絶対叶わないし、会わない方が幸せなんですよ。だって、“彼ら”はもう居ないんですから。安らかに眠らせてあげた方が、どちらにとっても幸せな事なんじゃないですかね?」
「あ、あの優愛ちゃん……さっきから、何を……」
私の言葉に、彼女はニッと口元を吊り上げて見せる。
普段の彼女とは違う歪んだ笑みが、そこにはあった。
「冬華さんは、“普通”を捨てる覚悟がありますか? “亡者”と関わるって事は、こういう事です。もう戻れないって事なんですよ。例え自身の問題が解決しても、他の“カレら”と関わり続ける事になる。それでも、冬華さんはお子さんに会いたいって、そう思いますか?」
今まで、どんな経験をしてきたのだろう。
とてもじゃないが、私が見て来た女子高生の浮かべる表情ではない。
どこまでも暗く、引き込まれそうな黒い微笑み。
そんな彼女を包む、あり得ない筈の化け物。
コレが、怪異というモノなんだろうか。
そういったモノと関わってしまったが為に、彼女は戻れなくなってしまったのだろうか?
正直に言えば、私にはそんな勇気はない。
“普通”ですら怖いと感じる私に、それ以上の“異常”なんて受け入れられる筈がない。
でも、それでも。
「わ、私は……」
グッと奥歯を噛みしめながら、睨むようにして彼女を見た。
「怖い、正直覚悟も何もない。でも、あの子を放って置けないの。あの子はまだ私の事を求めていた、ママって呼んでくれたの。だから、静かに眠らせてあげる事が出来るならそうしてあげたい。何が出来るかなんて分からないけど、もう一度会ってちゃんと謝りたい。ごめんねって、そう言って……おやすみって言って、眠らせてあげたい。それが、私の願いだよ」
ソレが正解なのかどうかは分からない。
忘れるべきなのかもしれないし、ずっと引きずって生きるべきなのかもしれない。
私は、我が子の命を守れなかったのだから。
多分そこに、答えなんかない。
だからこそ私は私の願いと共に、あの子にもう一度会いたいのだ。
「分かりました……じゃぁ、一緒に行きましょう。“私達”と一緒に」
「私……達?」
笑みを浮かべる彼女の言葉に首を傾げていると、私のスマホと一緒にもう一つのスマホを差し出された。
ピンク色のカバーに収まる、可愛らしいスマホ。
きっとこれは、優愛ちゃんの物だ。
「依頼して下さい、“オカルト研究部”に。私一人では、きっと解決できません。でも、皆と一緒ならきっと叶います。だから、“依頼”して下さい。そうすれば、私達は動くことが出来ますから」
その笑顔は、いつも通りの彼女だった。
信頼した友人、心を預けられる仲間。
頼り頼られる事が当たり前だと言わんばかりの彼女の態度に、思わずこちらまで笑みがこぼれた。
羨ましい、素直にそう感じる。
私には、こういう関係になれる人が居なかったから。
「優愛ちゃんは今……幸せ?」
スマホを受け取りながら、そんな事を聞いてしまった。
普通ではないモノと関り、違う立場に立ってしまったこの子。
そんな彼女が、昔よりずっと良い笑顔を浮かべているんだ。
あり得ないモノと関わるという、普通では考えられない程辛い立場に立っているというのに。
「はい! 私は……ウチは、不完全で居て良いって教えられましたから。一人じゃ何も出来ないからこそ、皆で一緒に居るんだって教えてくれた人たちが居る場所ですから」
「そっか……じゃぁ、お願いしようかな。私も、一人じゃ何も出来ないから」
そう言ってから私は、スマホに表示されている通話ボタンに指を伸ばしたのであった。
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