最近辛いんですよ......いや、見ちゃったんです......世界の真理ってやつを

「最近辛いんですよ」


「そうですか、何かあったんですか?」


「はい、彼女が......私の彼女が他の男と歩いてる所見たんです」


「は〜、なるほど。浮気と言ったところですかな?」


「そうなんです、彼女は、、私の彼女なのに、、」


「それは辛かったでしょうねぇ。因みにその彼女との出会いは何だったんですか?

 私、こういう恋愛話大好きなんですよぉ」


「カウンセラーさん、あなた性格悪いって言われますよね?」


「はは、耳が痛い。私は自分の欲望に素直なだけなんですけど」


「まあ、いいですよ。私が彼女に出会ったのは高校の時です。

 あの日は桜が満開で、、彼女は時間に厳しい人でね。

 大して学校に遅刻するような時間じゃないのに河川敷の上を走ってたんですよ。

 ま、小説のような話ですが、私と彼女がその時に衝突したんですよ。

 あれがきっと出会いだったのでしょうね」


「へぇ、痛そうな出会いですね」


「ええ、実際痛かったっすね」


「それで、そこからどうなったんですか?」


「そうですねぇ、私と彼女の家は学校を挟んで距離があったんですよ。

 ですから中々会えなくてですね......」


「ん、ちょっと待てよ?」


「何ですか?」


「彼女の家はあなたの家の逆方向にあったんですよね?」


「ええ、そうですけど」


「あなた......普通、逆方向の人と通学路がかぶることなんて無いですよね?

 しかも河川敷で出会った......」


「だからどうしたんですか」







「さてはおめぇ、ストカーだな!?」









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