逆の逆の逆の逆の逆の逆の逆の逆の逆の逆の逆の逆の逆の逆の逆の発想

とある島の昼下がりに空から黒い立方体の巨大な箱が落ってきた。


「やっ、なにか落ちてきたぞ」


「本当だ。一体何が落ちてきたのだろう」


巨大な箱の中には、ボタンが一つだけ付いた、これまた大きい機械らしきものが入っていた。


警察や科学者が集まると、早速機械の調べ始めた。


「このボタンを押すとどうなるのでしょうか?」


「いや、まだ押してはいけない。どんな事が起こるかわからないからな」


レントゲン、電磁波などを用いて内部を調べたが特に危険そうなものはなかった。機械をばらして内部を調べようとしたが、あまりにも硬すぎて調べることが出来なかった。


「それにしても、ボタンが有ると押してしまいたくなります」


そう言うと、一人の科学者がボタンを押した。すると、その研究者の手に結婚指をらしきものが現れた。


「これは前から欲しかった結婚指輪じゃないか。もしかすると、この機械は欲しい物を読み取り作ってくれる機械かもしれない」


「なんだって、俺も欲しい車があるんだ。俺にも押させてくれ」


そう言って科学者がボタンを押すと赤い高級車らしきものが現れた。


この話が世の中に知れ渡ると、そのボタンを押したいという者たちが大勢現れた。

これでは戦争や暴動が起こると考えた政府は、欲しい物を機械でその機械自体を複製し、世界中の政府に贈った。


各国は厳重にその機械を管理し、変なものが生み出されないようにした。


機械があれば戦争も優位に立てる話だったのだが、この機械は出現させる場所も指定できるので意味がない。


この機械の登場により地球の科学技術は一気に発展し、一ヶ月足らずで宇宙に誰でも行ける用になった。


しかし、ある時から著しく地球や開拓された星からの資源の産出量が減り始めた。最初は皆不思議に思ったが、技術レベルが上ったために掘り尽くすのも早くなったのだろうと考え、問題にはならなかった。


ある日、とある店から結婚指輪が一瞬にして消え去るという事件が起こった。奇妙なことになくなった時刻は昼下がりで、その指輪がなくなった際に近くには誰もいなかった。


次に、赤い高級車が一瞬にして消え去ったという事件も起こった。しかし、そんな小さなことは誰も気にしていなかった。


今、人々の興味を鷲掴みにしていたのは、あの機械を使って新たな惑星を作ったということだった。

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